東旭川農協で何があったのか

 理事改選期を迎えた東旭川農業協同組合(JA東旭川、正組合員数1270人)で、3月15日に理事予備選挙(理事選)が行われた。小山光昭組合長も出馬し4位当選したものの、まもなく理事を辞任した。トップ当選した鎌倉輝美常務理事に大差をつけられたため、3期目の組合長選は不利と判断して自ら身を引いたようだが、強引な小山組合長の運営手法が職員や組合員から反感を買い、辞めざるを得なくなったというのが真相のようだ。

小山組合長が予想外の低得票
ja-h 3月15日に行われた理事予備選挙では、7人の理事枠に対して9人が名乗りを上げたため投票が行われた。新人は鹿野直子氏と布施龍一氏の2人で、残る7人の候補は現職。なお役員の構成は投票で選ばれる7人の理事以外に、職員理事が2人、監事3人の合計12人となっている。
 理事選でトップ当選を果たしたのは、現常務理事の鎌倉輝美氏(211票)。2位は123票で畑山義裕氏、3位の谷川秀一氏が122票と続き、現組合長の小山氏は4位の117票に甘んじた。5位には114票を獲得した新人の鹿野氏が入り以下、横尾政博氏110票、吉田昌司氏80票。次点は新人の布施氏で56票。最下位は小山派といわれている柏木則行氏。筆頭理事であるにも関わらず布施氏の半分にも満たない27票で落選という散々な結果だった。
 鎌倉常務は2位に倍近い大差をつけたことになるが、ある組合員は「温厚な性格で人望も厚い」と手放しで同氏を評価する。昨年11月から地元地区を小まめに回り票を固めたが、ある組合員は「この地区は、理事選に出馬した小山と鎌倉、横尾の3氏がひしめく地区だ。そこで、地区内で3氏が各50票ずつ分け合う形で調整が行われたようだ」と明かす。
 ところが全体の投票結果を見ると、鎌倉211票、小山117票、横尾110票と鎌倉氏がダントツの人気。これは、6年前から地区選出だった方法を全域からの投票に変えたため、他の地域から鎌倉氏への票が集中したためだ。言い換えれば、信頼が厚い鎌倉氏が本拠とする地区だけでなく、全域からまんべんなく票を取り込んだのと対照的に、小山氏は逆に票を落としたことになる。

理事選の数日後辞任
 このような結果に終わった理事選だったがその数日後、小山氏が突然、理事を辞任することを表明し、次点の布施氏が繰り上げ当選した。現職の組合長で大差の4位に甘んじたことが不服だったのか、それとも「この票数では理事の互選による組合長再任は難しい」と判断したのか……。本人は本誌の取材に対して「すでに終わったことだ。理事を辞任したのは、自ら総合的に判断して決めたことだ」とだけ、淡々とした口調で語った。
 小山氏の心中を、ある農協幹部はこう推測する。
 「3月上旬、小山さんが農協功労賞に選ばれ、お祝いのために連絡を取った。その時は元気な声で、理事選に意欲を見せていた。ところが、理事選が終わった後、突然電話がかかってきて『心境の変化で理事も辞めることにした』。その時はただただ驚いたが、今思えば小山さんがいう『心境の変化』とは、理事選の結果を見て組合長再任は難しいと判断したということではないか」

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この続きは月刊北海道経済2015年5月号でお読みください。

若手部長誕生 経済観光佐藤、子育て支援稲田

 4月1日に発令された西川市政3期目初となる部長職人事は、若手登用を軸にした斬新な配置となった。特に中心市街地の活性化を担う経済観光部長には50代前半の次長職を起用。少子化で人口の減少が危惧される子育て支援部長には40代後半の次長職を昇格させた。双方とも市の今後を占う重要なポスト。このため市役所内や議会では「3期目で引退することなく、西川市長が4選を目指す人事ではないか」との観測も出ている。(敬称略)

空きポストなし
佐藤氏

稲田氏 一年前の人事で定年退職となった部長職は3人しかいなかった。退職後は、都市建築部の木口信正部長が特別職の水道事業管理者に、福祉保険部で保険制度担当部長を務めていた岡本幸男部長が第三セクターの旭川保健医療情報センター(アーミック)に、長谷川明彦総合政策部長が市の定める特別職の監査委員となった。つまり3人とも定年退職後は再就職先が決まり、今後の生活を安定的に送る状況にある。しかも、特別職である2人は、今後2〜4年は安定した職務に就くことになる。部長職を経験して特別職になれば〝バラ色〟の人生が待ち受けているということになる。
 しかし、今年に限って見ると、市立旭川病院の薬剤師を含め、11人という大量の部長職が定年退職となった。ところが、第三セクターなどいわゆる〝天下り先〟と思える人事に関しては、先に退職したOBが在籍していて空きポストがないのが現状だ。
 このため、第三セクターに〝天下り〟出来たのは、鈴木義幸総務部長が公園緑地協会へ、また消防本部の小野田実消防長が旭川産業創造プラザに就職するというのが精一杯だった。残りの退職者は市役所に再任用を申し出て、課長待遇で勤務するほか、一部は民間企業に再就職の道を求めた。
 つまり、かつては部長職を経験すれば、その後の再就職がある程度見えていた。しかし、定年で退職者が増加する一方で、第三セクターに天下りしたOBが長期に渡って在職するというのが現状となっている。
 (上写真:経済観光部長の佐藤氏、下写真:子育て支援部長の稲田氏)

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