2017年1月号の記事一覧

読み物

  • 木内和博館長死去でかじ取り役不在、経営行き詰まる 優佳良織工芸館(北海道伝統美術工芸村)破産
  • 墓碑銘 木内和博氏 幅広い人脈、抜群の構想力、突破力で行動
  • 新春インタビュー 西川将人旭川市長 10年の市長経験生かし全力で取り組む
  • 旭川市副市長人事表憲章再任、岡田政勝留任で決着
  • 新庁舎基本計画、文化会館建て替え結局先送り
  • 旭川市夜間急病センター市立病院へ運営移行か?
  • 自分の土地の価値が下がってしまう市有地の安売りに市民が反感
  • 旭川駅北口の高層建築計画キーテナントは大手福祉施設の新ブランドホテル
  • いつの間にか河川区域になっていた個人の所有地
  • インタビュー 新党大地代表 鈴木宗男氏 自民党との協力体制築き、今津寛を支援する
  • 上富良野町長選挙因縁のリターンマッチは現職・向山に軍配
  • 全国有数の酒販店 美瑛の土井商店が旭川市緑が丘に新築移転
  • 上川神社再発見神殿のそこかしこに貴重な文化財
  • 歳月隔て再評価時代を彩ってきた旭川の文芸誌(前篇)
  • 旭川JC新理事長インタビュー「地域を包む閉塞感を打破したい」海老子川雄介氏
  • 講演 南極越冬物語 旭川青年大学の講演から 旭川高専教授 古崎睦氏
  • 2016年度版 知っておきたい旭川市の除雪 第2回
  • 今月の視点 木内和博さんが旭川に遺した大きな足跡 西田勲
  • 第8回広げようさんろく元気の輪 美女たちが競艶 初奈さんがクィーンに
  • バーサー発祥の地のモーラ市と旭川市の姉妹都市提携 スウェーデン協会が議会へ陳情
  • 北大学力増進会旭川本部玄関前看板に異変!高校受験の合格者数を10倍表示の“ミス”
  • 脚光浴びるペルー発祥の打楽器「カホン」 イシグロ製作所(永山)が家具の技法活かして製作

北を拓く(敬称略)

  • 青山央明
  • 石川楊子
  • 泉直宏
  • 伊藤聖健
  • 今村明広
  • 海老子川雄介
  • 大谷地裕明
  • 窪田明規夫
  • 小林史人
  • 斉藤三寛
  • 佐藤弘子
  • 佐藤洋一
  • 白坂一雄
  • 須田守
  • 高橋淳士
  • 瀧野喜市
  • 千葉真也
  • 中村知貴
  • 野嶋壮一郎
  • 長谷川真哉
  • 藤井幸吉
  • マーサ珠妃
  • 美浪利光
  • 森山領
  • 山下秀哉

企業・文化・地域情報

  • 医療法人・仁友会が取り組む 医療・介護のトータルサービス
  • 健康な口腔を守るためには エルム歯科
  • 業界初!水素カプセル 老化の悩み解消に最適な「水素水」 ポカポカ入浴、しっとり肌、料理にも
  • 入場無料 大晦日は慶誠寺で「幻冬フェスタ2016」
  • 光と風で炎をリアルに再現 電気暖炉opti-myst
  • メモリアルリング セ・シ・ボンセット 充実の品揃え 北倶楽部の年末年始ギフト
  • 1件貸し切りで故人を偲ぶ 「ベルコシティホール春光」17年春オープン
  • 高性能の空気清浄除菌脱臭装置を活用 院内の清潔空間を維持 高桑整形外科永山クリニック
  • スガイランドリーが提案 ユニフォーム・レンタル
  • 今月の注目人 マジックで元気を届けたい 旭川ガス住設代表取締役社長 山本秀勝氏
  • 成人・結婚写真プロデュース 美容室ULU
  • タカハタ建設 設立60周年に新社屋
  • エルム駅前歯科クリスタル 1月23日クリスタルビル6階に開院
  • 豊岡モデルハウスが豊岡13-7に完成 住まいのクワザワ
  • 一般財団法人 旭川北高会が農水大臣表彰 学校林の経営管理と奨学金給付事業が評価
  • 伝統の“刷毛引き・本染め”幕 近藤染工場が制作
  • “半漁半探”二刀流の私立探偵
  • 2017年の本誌表紙を飾る作品たち 人形作家タニコシナツコさん
  • 新設会社・入札・倒産情報

ローカル通信

  • 棒ダラ製造たけなわ 工場内で次々と処理(日刊宗谷)
  • 資源循環型農業を構築 留萌市が札幌市、近畿大と連携(留萌新聞)
  • トマトに寄り添い良質栽培 中田夫婦が農業公社最優秀賞(名寄新聞)
  • 下川まちおこしセンターコモレビ 産業振興、経済発展の拠点に(北都新聞)

イエロー

  • 八百屋塾 97(えのくたけⅡ)
  • 高砂温泉の食堂リニューアル 霞食堂
  • ボリュームにびっくり 道の駅「ごはん処あさひ屋」
  • 大黒屋は支店のみで営業 本店は移転を計画
  • 「ニクス」アットホームなラウンジ
  • 高級感と気軽さ両立 風空
  • さんろくクイーンズトーク 初奈さん(FANTASY)
  • いきいきハイパワー
  • インフォメーション ポテト「ポテトサービスセンターにぜひお越し下さい」
  • SGグランプリ開幕 年末年始に盛りだくさんのイベント「ボートレース チケットショップ旭川」
  • 100%パソコン活用法 第207回「スマートコンセント」和田徳久
  • 暮らしと税金 「確定申告は、国税庁HPをご利用ください」(旭川中税務署)
  • 周りに見えない舌側矯正 林歯科医院 林俊輔 院長
  • 悩める男性の強い味方 元気玉はスゴイぞ! くすりの元気堂
  • “筆文字アートカレンダー”
  • ミニ事件帳

好評連載

  • 今津秀邦 Vol.17 映画「生きとし生けるもの」プロダクションノート
  • コーチャンフォー 第18回 ステーショナリーコーナー「手軽に楽しむVRゴーグル&鮮やかなスクラッチ塗り絵」
  • カリスマヨウコが叶えるドリームウェディング 第30回「3年分の感謝の心こめて」
  • 辛口法律放談 第82回「えん罪産む 人質司法」(しらかば法律相談事務所)
  • その悩み社労士が解決します「雇用保険の適用拡大」
  • パワーアップ医療・介護マネジメント 第49回「新年明けまして おめでとうございます」 皆川岳大
  • ふたば税理士法人の未来につなぐ経営のススメ 西俊輔 第96回「事業継承対策の重要性とその手法②」
  • 昇夢虹 愛しいMATO/墨でイラスト
  • こちら探偵相談室 第37回「浮気調査しても証拠つかめず」石川正貴
  • 布子克敏のお悩み解決リフォーム講座 第50回「不動産業者との上手な交渉」パートナーズ(株)布子克敏
  • 今、農村空間が面白い!vol.58 中田ヒロヤス
  • 自宅でできるねむり改善計画 vol.65 ~傾眠の街宣言 編~HOMES ねむりのお店
  • グルメ探訪 第81回「生ホルモン」焼肉 みふじ
  • Dr.高桑のメディカルジャーニー 第4回 末梢神経ブロック注射
  • Hobbyists ~趣味に熱中する人たち~「パソコン雑誌収集」中山 亮一郎さん(Rデザイン)
  • 昭和生まれの負け惜しみ 第37回「イデオロギー」的場光昭

業界トピックス

  • オーナー会「夢りんご」設立1周年記念セミナー リアルターグループ

フリータウン

  • グランプリは父親の眼差し おかだ紅雪庭「紅葉狩り写真コンテスト」
  • 5年連続で全国高校駅伝出場 都大路駆け抜ける旭川龍谷女子
  • 旭川トヨペット創業60周年を記念しプリウスを実業高に寄贈
  • アクスサポート主催ボウリング大会 中国人留学生を励ます
  • 老人ホームでお化粧の講習会 心も身体もリフレッシュ
  • 食通にも好評、旭川トーヨーホテルの「大感謝祭」
  • 「スス」墨汁で干支ワークショップ 「あんずましい倶楽部」の設立も
  • 北部住民センターと高専が地域連携 「人力発電クリスマスツリー」
  • 高砂酒造で恒例の菰樽づくり 長く伝えられる伝統の技を披露
  • 多彩な料理にエド山口&東京ベンチャーズ公演 パークヒルズ
  • 大畳会の職人芸に新町小児童が驚きの表情
  • 芸術発表会「ぴあ・すてーじ」で歌や踊りのパフォーマンス
  • 子供たちが憧れの職業体験「キッズタウン」小学生550人が参加

ニュースファイル

  • 永山第二地区世代間交流事業 昔遊びやカレーライスづくり
  • 日興ジオテックの17年カレンダー 旭川市内の名所などを空撮
  • 第53回調理技能コンクールでグランドホテルの山本祐希江さんが金賞受賞
  • 道ホテル旅館生活衛生組合 西海正博理事長が藍綬褒章生活衛生功績
  • 酒かす、完熟方式で仕上げた旭高砂牛主な素材に「旭川ビーフカレー」誕生
  • 台風被害で豊岡地区の象徴“電車道の雲龍柳”惜しくも伐採

ニューススクランブル

  • 豊岡小で開校50周年
  • 北陸銀行助成財団がプロジェクター寄付
  • 旭川JC産学連携フォーラム
  • 旭川の2042年像考えるワークショップ
  • 雪の降る街を写真コンクール
  • 銀座囲碁クラブ 深川と交流試合
  • JAあさひかわ「農家の食卓」
  • 歴史的建物の保存を考える会が古築展と建築賞記念講演会
  • ホテルWBFグランデ旭川
  • 桂枝光独演会
  • 旭川冬まつりポスター
  • 旭川詩人クラブ30回詩画展記念行事
  • 比布町エクスマ化プロジェクト

人・街SHOT

  • 師走の風物詩 地域の絆育む「新町っ子もちつき大会」
  • 旭川盲学校が意欲引き出す教育実践「親子スケート大会」
  • 元気回復「南富良野町復興応援コンサート」

纂私語録

  • 油絵のキャリア活かし、新ロマン派公募展で入賞」ギャラリー喫茶・舞ふれんど経営 伊勢志津子
  • 筆も下敷きも借り物だったが…、力込めて書いた「酉」の一文字」道立旭川美術館館長 菅沼肇
  • 30年以上も自分の足で酒蔵を回り全国でも有数の酒屋に育て上げた」㈱土井商店代表取締役 土井政春
  • 「イチロー」の動作観察が趣味。「高いレベルで努力する姿は感動的」」たいせつ動物病院 院長 中村知貴

優佳良織工芸館館長 木内和博氏を悼む

 優佳良織工芸館の木内和博館長が11月13日、食道がんのため旭川市内の病院で亡くなった。「優佳良織」の伝承に尽くす傍ら、幅広い分野で人脈を築き、抜群の構想力、突破力でまちづくりに積極的に行動、発言。親分肌で、欲得抜きに多くの人の面倒を見た。その死を惜しむ声が止まない。享年70歳(文中敬称略)。

経済人会議
 1990年1月15日付け北海道新聞朝刊に、新春のうかれ気分を吹き飛ばすショッキングな広告が掲載された。「二十世紀最後の10年─世界が変わる、東京が進む、札幌が走る」「さあ、みんなでエネルギッシュに旭川を変えよう」とうたい、紙面中央に大きな活字で「ぜひ市長になってもらいたい!そんな方を推薦ください」と呼びかける内容。旭川市の現状を憂いながらの、歴然とした「旭川市長候補の募集広告」だった。
 広告を出したのは、前年の10月に発足した「旭川経済人会議」。会のメンバーは九割が保守系の人間で、保守代表の坂東徹市長(故人)に退陣要求をつきつけた保守分裂の大事件だった。
kiuchi “仕掛け人”と言われたのが、優佳良織工芸館館長の木内、当時43歳。
 旭山動物園は閑古鳥が鳴く状態。台場の高台に建つ優佳良織工芸館と国際染織美術館は旭川で唯一“全国区”の知名度を誇り観光客を呼び込める施設だった。中央の人脈も太い木内は、旭川の新しいリーダーとして注目され、保守革新問わず周りに企業人が集まってきた。木内を核に経済人会議に先立ち「木曜塾」が発足し、96年には政策提言グループ「創造と改革」が旗揚げしている。
 一方で、「市長公募の新聞広告は旭川の恥だ」と手厳しい批判もされた。そうした批判に木内は本誌紙面でこう答えている。
「自分たちが言わなければという仲間が一人集まり二人集まって話し合っているうちに、何かアクションを起こそうとなった。
 今までの市長というのは、保・革両陣営が決めた人を市民が見比べて決めるという枠組みの中で選ばれていた。そうした枠組みを超え、多くの市民が“自分はこう考えている”と主張する場をつくりたかった。旭川は黙っていると議論しない。市長候補公募の広告をドンと出して問題提起を行い突破口をまず開いた」

選挙プロも一目
 1946(昭和21)年4月7日生まれ。母親は優佳良織創始者の木内綾(故人)。生前、綾は本誌のインタビューで優佳良織誕生の経緯を次のように話している。
 「自分の人生なので好きなことを仕事にしたいと考え、美容室、喫茶店、趣味の店などいろいろなことをやりました。市の商工部から羊毛の手織りをすすめられ、初めはやる気がなかったのですが、織りについて調べてみると、古い歴史があることを知りました。私がやりたかったのは油絵のような織物で、色の中に色が沈んでいるような美しいもの。しかし20年位、七転八倒を繰り返しました」。
木内の少年時代は、優佳良織誕生前の試行錯誤の時だった。

表紙1701
この続きは月刊北海道経済2017年1月号でお読みください。

旭川市が地価下落を主導?

 個人の資産の中で大きな割合を占めるのが土地。周辺の土地が坪単価いくらで売買されたのか、土地の所有者なら気にせずにはいられない。近所で自治体が土地を安売りしたとすれば……。ある市民から本誌に「自分が所有する土地と道路1本挟んで隣接する市有地が安く売られた」という情報が寄せられた。調べてみると、この市有地と情報提供者の所有地とは、坪単価で1万円近い開きがあった。行政が民間地主の利益を損なっているのではないか─。

道路1本でこれだけ違う
 市内中心部で長年旅館を営んでいた60代のAさんは、1年前に旅館をたたみ、建物を解体して更地に戻した。土地の面積は約180坪。毎年発表される路線価は直近で坪7万4000円だった。固定資産税の評価額は同6万6000円と路線価より8000円安く評価されている。Aさんは1年前に2度、不動産業者に依頼して売却先を探したが、この業者が示した適正な売却価格は固定資産税の評価額を上回っていた。
 「不動産業者が示してくれた評価額は、坪当たり8万8000円。180坪で1600万円近い価格で売却できるはずだった。固定資産税の評価額より2万円以上高い額だった。結局、金額ではない理由で売却できなかったが、その当時と比べ、今も土地の評価額は下がっていないはず」とAさんは語る。
 そんな折、Aさんが所有する土地と道路1本隔てた向かいの土地に、「市有地売却」という看板が10月に立てられた。この土地は以前、市の施設があった場所で、かなり前に更地に戻されている。面積は823・28平方㍍(249坪)で、販売の最低基準価格は1060万円に設定されていた。坪単価は約4万2500円と、Aさんの土地の固定資産税評価額と比較すると、坪当たりで2万3500円安いことになる。

市と民間では見解が異なる
 11月1日、市総務部管財課で行われた一般競争入札でこの土地は、最低基準価格を348万円上回る1408万円(坪当り約5万6500円)で市内の不動産業者が落札した。改めて、落札された市有地の価格をAさんの土地の固定資産税評価額と比較すると、坪当たり9500円、Aさんの土地が高いことになる。
 落札された市有地の坪単価をそのままAさんの土地(180坪)に当てはめると、不動産会社が売却できる額として示してくれた1600万円が、1400万円余りまで下がることになる。
 これは行政による土地のダンピングではないのか? 記者は市に売却された市有地について取材した。
 「最低基準価格の設定は、市の諮問委員会と相談しながら決めている。この市有地の場合、面積が広すぎることや地型が三角形であることが減点対象になった。一方で角地であるため若干、加点してこの金額に設定した」(管財課)
 ところが、民間の不動産業者数社に聞いてみたところ、市とは違った見解を示した。ある不動産会社社長は「固定資産税の評価額は年ごとに変わる。また需要と供給のバランスで、評価額や路線価に関係なく価値が上下することはよくあること」と前置きして、次のように話す。「裁判所でいう競売(市の場合は公売)であれば、税金の滞納などで差し押さえた物件のため、滞納分以上で売却できれば御の字。ところが、今回の物件は元々、市が使っていた土地。周辺の土地の価格を勘案して、適正な価格で売却されるのが一般的ではないか」

市民が納得できる説明を
 前述したように、土地の形態などで価格に差が出ることは当然あるが、ここまで金額に開きが出るとAさんが憤るのも無理はない。Aさんは「固定資産税は、その評価額を元に計算され、所有者が住んでいる自治体に支払うものだ。評価額と売却価格の間にこれだけ金額に開きがあるということは、私は不当に高い固定資産税を支払っていることになるのではないか」と疑問を投げかける。
 Aさんは10月下旬、市管財課に出向いて説明を求めたが、納得した答えを聞くことができなかった。今後、弁護士などに相談して決着をつけるつもりだ。
 長年続いている地価下落の傾向を反映して、公有地の売却は当初の評価額よりも安い価格で契約されることがほとんど。今回の件とは規模が異なるが、市は北彩都の市有地を売却する時にも、買い手が見つからず大幅な価格の減額を行った。たとえばJR旭川駅北口の市有地4000平方㍍余りは当初、約10億円で売却する予定だった。ところが再三の入札で買い手がつかず、何と半額以下の4億9500万円でツルハに売却した。ほかにもことごとく投げ売り状態で市有地を売却し、残る市有地はわずかになっている。当時、市のある幹部に投げ売りについて問いただしたところ「塩漬け物件になるよりはましだ。損失分は減損会計で処理する」と、苦渋の決断だったこと漏らした。
 財政難の今、市に遊休資産を抱えておく余裕はない。安売りはやむを得ない判断だろうが、売却された価格よりも高く設定されていた評価額をベースに毎年固定資産税を払っている土地所有者にしてみれば、到底納得が行かない話。市は土地所有者が納得できる説明を求められているのではないか。

表紙1701
この記事は月刊北海道経済2017年1月号に掲載されています。

旭川市夜間急病センター、市立病院への運営移行検討

 開設から34年の歴史を持つ旭川市夜間急病センター(金星町1丁目、以下急病センター)は現在、旭川市医師会が旭川市から指定管理者として運営を委託されている。ただ、これまで医師や看護師の確保に苦労したことが度々あり、市立旭川病院など市内の大型病院へ運営を任せるべきとの声が高まっている。今のところ手を挙げる病院はなく、市としては市立病院に運営を委託する方向で検討せざるを得ない状況になっている。現場の医師からは反対の声も上がり、今後の行方が注目される。

82年から続く体制
 旭川市の緊急医療体制が整えられたのは1972年6月。市内の任意登録医による在宅当番医制で夜間の急病診療を担った。77年4月からは市消防本部に急病テレホンセンターが設置され、同年8月には夜間および休日の診療が在宅当番医制、特殊診療科目オンコール(待機)制を取ってきた。
yakan そして5年後の82年、急病センターが現在の金星町1丁目に開設され、旭川市医師会が指定管理者として市から業務を委託された。診療科目は内科と小児科で、診療時間は年間を通じて毎日、午後10時から翌朝8時までとなった。重症の二次や重篤な三次の患者の夜間診療は、市内の公的医療機関が輪番制で行う。急病センターは市保健所が管轄している。
 以上のような経緯をたどり現在に至っているが、この体制は5年前に常勤の医師が退職し、ピンチを迎えた。すぐに替わりの医師が見つかり事なきを得たが、医師や看護師の確保が今も綱渡り状態であることに変わりはない。医師会と市の間では、急病センターの指定管理者について2015年に改めて5年契約を結んでいるが、事あるごとに急病センターの運営について「医師会からは相談を受けている」と、市保健所では説明する。
 急病センターのスタッフは毎日、医師1人と看護師2人、事務担当1人の体制で運営されている。スタッフの休日を考えるとその3倍の人員を確保しなければならず、夜10時から朝8時までという勤務時間が影響してか、必要な数の人材を確保することが難しいのが現状だ。3人いる医師は、常勤が2人、残る1人は3日に1回の割合で市内の大手総合病院からの派遣でまかなっている。人件費や管理費など経費は年間1億円かかるが、これには市からの予算が充てられている。

五大病院が受け皿?
 保健所としては、安定した運営ができるよう市立旭川病院をはじめとする市内五大病院(旭川医大病院、厚生病院、日赤病院、旭川医療センター)へ、急病センターの運営を任せたいという思惑がある。一定の利用者がいるため急病センターを閉鎖する考えはないが、五大病院に運営を移管するには、医師と場所の確保が必要になる。

表紙1701
この続きは月刊北海道経済2017年1月号でお読みください。