ルートインが富良野北の峰に土地取得

 全国大手のホテルチェーン、ルートインジャパン㈱(東京)は2月22日、富良野市北の峰町の北の峰環状線沿いの土地、約5000平方㍍を取得した。隣接する土地の取得も視野に入れ、2020年10月をメドに同社のリゾートホテルブランド「グランヴィリオホテル富良野」を開業する予定になっている。北の峰地区はワールドカップが開催された世界的にも有名な富良野スキー場があり、数年前から中国資本の参入を契機に次々土地が買い占められ、開発が進められようとしている。

躍進するルートイン
 本誌でもたびたび富良野市北の峰地区の再開発について伝えてきたが、今年2月22日、全国大手のホテルチェーン、ルートインジャパンが北の峰町から山部に向かう北の峰環状線沿いの土地、約5000平方㍍を取得した。さらに、隣接する土地の取得も視野に入れており、最大で1万平方㍍を超える土地にリゾートホテルやレストラン、従業員宿舎などを建設する計画がある。
 同社のホームページには、「今後のオープン情報一覧」と題したページに、「2020年10月、グランヴィリオ富良野、客室数202」と記されている。道内では、そのほかに函館(グランヴィリオ函館250室)や網走(ホテルルートイン網走180室)が、開業時期は明記していないが計画に入っている。
 同社のホテル形態は、ビジネスホテルの「ホテルルートイン」をはじめ、都市型の「アークホテル」、観光やリゾート向けの「ルートイングランティア」「グランヴィリオホテル」の4種類のタイプがある。同社は3月1日現在、海外を含め330施設(ホテル300、飲食店21、ゴルフ場5、温浴施設10、スキー場1)を運営している。直近の売上高(18年3月期)は1153億7200万円で、ここ数年はホテルの新築により増収となっている。今年1月には、ホテル300軒を達成した。

スキー場をメインにしたリゾートホテル
 今回、北の峰に計画しているのはリゾートタイプの「グランヴィリオ」。同形態は国内に6軒、海外に3軒運営しており、道内では幕別町で「十勝幕別温泉グランヴィリオ」1軒を運営している。コンセプトは、雄大な自然を背景にゴルフやハイキングなどのレジャーと、疲れた体を癒す天然温泉をセットにしたゆったりした空間。
 富良野の場合は、過去にワールドカップが開催され世界的に著名な富良野スキー場をメインに、温浴施設などを融合したリゾートホテルになりそうだ。この計画は、3年ほど前から温められていたが、ようやく土地を取得することができたことから動き始めた。建物の詳細は明らかになっていないが、雪解けを期に土地の造成が開始される見込み。
 旭川市内の同業他社のある幹部は、「ルートインのリゾートホテルの歴史は浅い。だが最近はこの形態に力を入れており、富良野は以前から狙っていた地区だ」と、ルートインの富良野に対する熱い思いを代弁する。

表紙1905
この続きは月刊北海道経済2019年05月号でお読み下さい。

平成に半減、旭川エリアのGS

 人口減少に伴う需要の落ち込みと後継者難、2010年の改正消防法も追い討ちをかけてGS(ガソリンスタンド)が減り続けている。旭川エリアでは平成年間で半減。鷹栖、比布など周辺5町が経産省の分類で「給油所過疎地」となっている。過疎が進む道北では今後「公営GS」も増えていきそうだ。(経産省などではSSと表記しているが、記事では従来どおりGS表記)

GS難民もうすぐ出現?
 旭川市豊岡に住む男性会社員からこんな意見が本誌に寄せられた。
 「人手不足から営業時間を短縮するガソリンスタンドが増えているのではないか。GSの数自体、年々減ってきている。本州の山間部では最寄りのスタンドまで10㌔以上というところは珍しくなく、給油するのに往復30分以上かかかるという話を聞くが、旭川エリアでも周辺の町では近い将来〝GS難民〟が出現しかねない。昨年10月の胆振東部地震ではブラックアウトで給油所の重要性が再認識された。国や道にはGSを減らさない政策をしっかり打ち出してもらいたい」。「仕事で帰宅が遅くなった際、残量が少なくなったガソリンを補給しようと、GSを探す場面が最近たびたびあった」という経験からの意見だ。

給油所過疎地
 資源エネルギー庁のデータによると、1994(平成6)年時点の全国のGSの数は6万ヵ所を超えていた。その後減り続け、2017年度末で3万747ヵ所と、23年間でほぼ半減となっている。
 広大な北海道では自動車は〝生活の足〟として不可欠な存在だが、全国の傾向と同様、GSは減り続けている。経産省北海道経済産業局のデータでは、2002年の道内GSの数は2572ヵ所だったが、次ページのグラフが示すように、12年に2000の大台を割り込み直近データの17年度末では1819ヵ所となっている。
 旭川ではどうか。
 旭川市と周辺町の業者で構成する「旭川地方石油販売業㈿」のエリアでは、1989(平成元)年に154ヵ所あったGSが2018年度末で67ヵ所にまで減っている。実際のGSの数は、組合に加盟していない業者のGSも加わるので、89年時点では約160ヵ所、18年度末では80ヵ所強と推測されるが、いずれにしても平成年間で旭川エリアのGSも半減している計算。
 GSが減り続ける要因の一つはガソリン需要の落ち込み。ハイブリッドなど燃費の良いエコカーが普及しEV車も登場し、また若者を中心とした自動車離れが進んでガソリン販売量は平成に入ってから減り続けている。
 過疎化と高齢化が急速に進む町村でとくに需要減が顕著となっている。経産省の推計では、ガソリンの平均販売量は、都市部のGS1ヵ所あたり月間530㌔㍑に対し過疎の町村は同34㌔㍑と都市部の10%にも満たないのが実情で、過疎地ほど給油所運営は厳しい。
 このため過疎地から次々にGSが消え、経産省はその実態を調査し17年3月末の集計で、自治体内に3ヵ所以下しかGSがないところを「給油所過疎地」として発表した。それによると、全国で給油所過疎地の数は302市町村。内訳は、給油所ゼロが12町村。1ヵ所だけが75町村、2ヵ所が101市町村、3ヵ所にとどまるのが114市町村となっている。
 旭川エリアでも、鷹栖町と比布町が2ヵ所の過疎地、東神楽町、愛別町、東川町が3ヵ所の過疎地に分類されている。

公営給油所
 市内GS経営者がこう話す。
 「6年前に占冠村トマムにあった地元石油販売会社のGSが閉店した。商圏人口が1000人以上でなければGSの営業は継続できないとされるが、トマム地区は過疎が進み定住人口が400人ほどになって、経営が立ちゆかなくなった。
 旭川近郊では愛別町が人口約2700人、比布町が約3700人。今は2ヵ所、3カ所の給油所があるが、人口減が加速すれば〝GSゼロ〟となりかねない」
 地域からGSが消えた占冠村トマムでは「給油所は絶対必要だ」との住民要望から、村は公営の営業形態で給油所を再開した。危険物取扱資格を持つ住民らで一般社団法人トマムスタンドを設立し、2017年秋から週3日、1日3時間の日時限定で営業を再開している。経営的には年間500万円程度の赤字で、その分を村が委託費として補填している。
 道内では伊達市大滝地区でも農協が運営していた地区唯一の給油所が2年前に撤退した。古い地下タンク更新に1000万円以上が必要なため事業継続を断念したものだが、伊達市は地区住民の利便性を考え、施設を無償で引き取り経産省から補助金を受けて地下タンクを更新。また、事務所や給油設備も更新して指定管理者制度で営業を再開させている。
 「公営給油所」は、旭川エリアの町にとっても他人事ではなくなっているのだ。

表紙1905
この続きは月刊北海道経済2019年05月号でお読み下さい。

赤岡副市長は旭大公立化の布石?!

 岡田政勝副市長退任による後継人事は、本命視された黒蕨真一総合政策部長、菅野直行地域振興部長、大家教正総務部長らを抑えて、赤岡昌弘教育長(写真)が昇格した。旭川大学公立化へ取り組む西川将人市長の〝布石人事〟と言われ、担当部署の総合政策部長も差し替えられた。

大家、黒蕨、菅野
 今回の人事は、来年12月まで任期がある岡田政勝副市長(66)が、体調不良を理由に今年3月末で辞任する意向を示したことで、通常の定期異動とは違う検討が必要になり行われた。つまり、いつもは部長職の異動と昇格がメインとなるが、今回は副市長という特別職人事を含めた新たな人員配置が求められた。
 また、同じ3月末で60歳の定年退職を迎えた大家教正・総務部長、石川秀世・防災安全部長、永田哲夫・地域保健担当部長の今後の処遇を含めた検討も必要となった。
 そんな状況の中、市役所内や議会内で、岡田副市長の後任「第一候補」としてささやかれたのが、大家総務部長。同じ定年退職組でも、石川防災安全部長は消防本部の職員、また永田部長は、臨時的に配置される担当部長だった。これに対し、大家総務部長は市役所全般にわたる幅広い知識を持っているほか、市政が抱える多くの課題も熟知している。退職者から副市長を選ぶとすれば大家部長しかいないという声が強かった。
 一方、現職部長の中で以前から議会内で「副市長候補」として名前が挙がっていたのが、黒蕨真一・総合政策部長(57)と菅野直行・地域振興部長(57)の〝室工コンビ〟だった。
 黒蕨部長は、西川市長が初当選を果たした時から秘書課長を務めていた市長の側近中の側近。環境部長や総合計画担当部長などを経て、筆頭部長の総合政策部長にまで上り詰めている。
 また、菅野部長も技術畑の出身ということで、土木部長、都市建築部長を経験した後、まちづくりの主要政策を担う地域振興部長に就任。部長としてはナンバー2の位置付けながら、旭川空港の活性化や国際化、そしてJR北海道の路線維持など市の将来に関わる重要施策を受け持っており、対外的に見ても重要なポストだ。「どちらが副市長になっても、重責をこなす力量を持っている」(議会筋)と高く評価されている。

表紙1905
この続きは月刊北海道経済2019年05月号でお読み下さい。