どうなる西武「閉店後」

 9月30日のセレモニーで、1000人を超える観衆が別れを惜しんだ旭川西武。今後の建物と土地の利用に注目が集まる。A館(1条側)は西武の主導で来年10月完了を目指し年内にも解体作業に入る可能性が濃厚。一方、B館(宮下側)は当初の予定通り、来年1月末までに西武が建物の原状復帰を行い、地権者へ返還する。保証金を西武に返還できない地権者については、土地の権利を西武に譲渡することで解決を図る方向で交渉が進んでいる模様だ。

熱気に包まれた閉店セレモニー
 9月30日午後7時30分に閉店した西武旭川店。午後7時を回り、閉店まであとわずかになっても店内はバーゲン品を目当てにした買物客で賑わっていた。41年の歴史に幕を閉じる瞬間を見るため、閉店後に行われたセレモニーには1000人を超える〝観衆〟がA館出入り口前の買物公園通りを埋め尽くした。その翌日から館内を片付ける作業が続いているが、記者は水面下の動きも交え、西武旭川店の今後の活用をめぐる各方面の動きを追った…。
seibu-b まず、西武が土地の7割を所有するA館は、9月22日までに残り3割の土地を所有するA館の地権者へ建物の解体についての賛否を明らかにするよう求めていた。一部の地権者が反対の意向を示したが、条件付きで9月30日、建物を解体することが正式に決定した。
 すでに西武は解体業者から見積もりを取り、年内にも工事を開始して、来年10月をメドに完了する予定になっている。A館の解体に合わせて、宮下・1条仲通りをまたぐようにB館と繋がる二つの地上通路も解体する。仲通りの下をくぐる地下1階部分の通路も埋めることになりそうだ。
 解体費は地下を含めると約6億円(通路の解体費を除く)かかると見られているが、市内のある解体業者は「地下部分は解体費全体の4割、2億円を超える額になる。更地にした後すぐに新たな建物を建設するのであれば、地下部分の造作はその時に行えばいい。敢えて地下部分を解体しないほうが無駄な費用がかからない」と説明する。
 そうなると全体の6割、3億6000万円程度で解体することができる。通路の解体費(4000~5000万円)を含めても、約4億円に節約できる計算になる。
 解体費は、土地の7割の権利を持つ西武が全額支払うと地権者へ言っているようだが、解体業者へ依頼した見積り額は業者によってばらつきがあったようだ。
 解体作業については、西武が早くから業者に見積もりを取らせていたようで、解体業者は建物を建設した大手ゼネコンの熊谷組が有力と見られていた。ところが、「熊谷の見積もりは高すぎる」ということで、中堅ゼネコンの浅沼組(大阪市)に決定したようだ。
 浅沼組は、道内の解体業者へ見積もりを依頼し、「札幌と旭川の解体業者がJVを組み解体工事を請け負うことになった」(札幌のある解体業者)。

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この続きは月刊北海道経済2016年11月号でお読みください。