旭川メモリアルCC 東京の企業に業務委託

 旭川の老舗ゴルフ場、旭川メモリアルカントリークラブを運営する㈱旭川メモリアルカントリークラブ(神居町、橘井真理子・棒手雅人共同代表、以下メモリアルCC)は6月1日、㈱ゴルフレボリューション(東京、通称ゴルレボ)へ、ゴルフ場のコース管理などの業務を委託した。高砂酒造㈱が所有し2002年12月に破たんしたメモリアルCCは、その後旭実グループなど市内企業5社へ譲渡されたものの、年々業績は悪化していた。今後は、ゴルレボへの売却を視野に協議し、早ければ今シーズン中にもオーナーチェンジする。

「地元企業で救済」不能に
 1992年9月に開業したメモリアルCCは、市内大手の酒造業、高砂酒造が所有する山林を開発して建設された。ちょうどバブルがはじけた時期に開業したため、苦しい経営が続いた。会員から集めた預託金返還問題が足かせとなり、2002年12月、民事再生法適用申請をして、譲渡先を模索した。オーナーだった高砂酒造も、経営の悪化を理由に04年6月に民事再生法適用を申請し、日本清酒㈱(札幌市)の傘下に下った。
 メモリアルCCは民事再生適用後1年を経て、「何とか地元で救済したい」という意気込みから手を挙げた旭実グループなど旭川市内の5社が経営権を取得した。その際、高砂酒造が出資していた約4億5000万円を含む資本金4億9000万円全額を減資し欠損の返済に、北洋銀行からの借入残高10億円は約90%カットして再出発した。
 さらに当時の小檜山享社長ら役員全員を退任させ、新たに4500万円の第三者割当増資を行った。代表には、旭実グループの橘井一実社長が就任した。
 ところが、長引く不況の影響もあり、その後の業績は予想を大きく下回るものだった。採算分岐点と見ていた入場者数2万3000人は1万2~3000人にとどまり、経費節減に努めたものの年間2000万円から3000万円をつぎ込まなければ収支がトントンにならない状況が続いていた。
 棒手社長は、「ピーク時は3万人近い入場者で賑わっていた。高砂から経営権を譲渡した時ですら2万1000人ほどの数だった。それが今では1万人を少し上回る程度で、とても運営を続けていく状態ではない」と肩を落とす。
 そこで、昨年夏ごろ旭実グループと関係があるコンサルタント会社に依頼して売却先を探し始めた。今年に入り、コンサル経由で全国でゴルフ場の運営管理を受託するなど豊富なノウハウを持つゴルレボが浮上した。棒手社長は「先方がシーズン開幕前に現地を訪れ、まずは常勤1人、非常勤1人を派遣してもらうことになった。総支配人には先方の津田渉氏に就任してもらったが、他のゴルフ場も兼務していることから同氏の業務の6割をメモリアルに注いでもらうことになる」と説明する。
 ゴルレボは、ゴルフに関連するナビゲーションシステムの開発を目的に設立された企業で、現在は国内6ヵ所のゴルフ場(1ヵ所は自社所有)の運営管理を行っている。ほかにも、ゴルフスクールの運営やゴルフ用品の製造販売など手広くゴルフ関連の事業を展開してる。メモリアルCCにゴルファーを呼び寄せるノウハウは持っており、再生に自信を覗かせている。今後は両社が提示した条件でどこまで歩み寄れるかにかかっている。
 両社の条件とは、ゴルレボに現会員をそっくり引き継いでもらうこと。その代りとして、メモリアルCCは残っている金融債務約1億円を全て処理することを求められている。
 これら条件について棒手社長は「当社がこのまま運営を続ければ、毎年数千万円を補填していかなけらばならない。旭実グループの年商は10億円ほどで、年数千万円単位の補填は正直、厳しい条件だ」としながらも、ゴルレボが提示している条件に沿った売却を前向きに検討している。

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この続きは月刊北海道経済2017年7月号でお読み下さい。