反対派封じた富良野市「新庁舎」構想

 富良野市の新庁舎建設計画が、6月29日開催の市議会で基本設計の業務委託料を含む1500万円の補正予算案を可決したことで本格的に動き出した。しかし、今後30年もの長期にわたり市民に負担をかける重要な案件ながら、国の財政支援を得るため「2020年度の着工ありき」で、市民との対話が熟さぬまま見切り発車。市は庁舎建設検討委員会をつくって議論を深めていくとしているが、後手後手の取り組み手法に市民からは不満の声も上がっている。

構想を市民に公開したのは市長選後
 富良野市の新庁舎建設計画は今年5月7日の庁議で決定していたが、前市長の任期の関係もあり、北猛俊新市長が構想の推進を確認したのは同月30日の庁議だった。その後、議会説明を経て市民に市庁舎建設基本構想が市民に公開されたのは6月14日。
 北市長は同月18日から始まる定例市議会に新庁舎建設に向けた基本設計の業務委託料1500万円の補正予算案を提出、同時に市民や学識経験者、市議会議員らの構成による新庁舎建設検討委員会を設置する条例案も提出した。
 その定例市議会では、賛成・反対と議員の判断が二つに割れ、採決の結果、かろうじて市長が提出した予算案が通過したのだが、その時の状況は後で触れるとして、まずは市の基本構想の中身から見てみる。
 初めに事業費の算定だが、市では「新庁舎は多様化する行政需要に対応できる機能を備える一方、華美な要素は極力排除し、機能性・効率性・経済性を重視し、建設費用の抑制に努め、将来の世代への負担を最小にしていくことに配慮する必要がある」とし、他の庁舎建設事例を参考にしながら「1平方㍍当たりの事業費は約59万円。新庁舎の建設規模を9800平方メートルと想定すると総額は概ね58億円が見込まれる」としている。

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この続きは月刊北海道経済2018年8月号でお読み下さい。