旭川市議会議長選挙は園田・杉山が軸か

 議長の任期は全国の自治体では1期4年が基本となるが、旭川市議会では2年ごとに議長職を退く慣例がある。前回、2011年5月に行われた議長選は前代未聞のくじ引き決着という異例の展開となったが、今年5月に予定されている今回の議長選も何かと波乱含みの様相だ。(文中敬称略)

前回は異例のくじ引き決着
前回の議長選は、西川与党最大会派の民主・市民連合(11人)が擁立する三井幸雄と、野党最大会派の公正クラブ(6人)が推す園田洋司の2人の争いとなり、事前予想では「園田有利」の展開で投票を迎えた。

次に議長席に座るのは誰か…

三井を支持していたのは民主・市民連合ほか、無所属4人(藤沢勝、山城えり子、久保厚子、金谷美奈子)の計15人。これに対して園田側は、自民党系の公正クラブ、市民クラブ(5人)、公明(5人)。それに、自身の選挙戦で自民党から支援を受けた無所属の上村有史も加えた17人が見込まれ、きわどい勝負ながら園田が議長ポストを手にするかにみえた。
だが、園田を支持するだろうと思われていた上村が三井に投票してしまったため、まさかの同数。この行動について上村は当時「議長選の直前に行った議長候補予定者に対するアンケートの回答が、園田氏より三井氏のほうが一歩踏み込んだ内容だった」と説明し、「自分の考えで投票したのに、これほど批判されるとは」と困惑の表情を浮かべた。この経緯が示すように、議長選にはなにかとデリケートな要素が伴う。

同期のライバル意識
前回、公正クラブと市民クラブとの間で「前期は園田洋司(公正ク)で、後期は杉山允孝(市民ク)」という取り交わしがあったにもかかわらず、結局、想定外の三井で決まってしまった。このため、後期の議長選びに公正ク、市民クの両会派がどのような姿勢で臨むのかが注目されるところだ。
議長選びは基本的には当選回数が優先され候補が決められてきた経緯がある。この慣例からいけば8期目の杉山が最有力視されてもいいはずなのだが、今のところ議会内では、前回涙をのんだ園田(5期)が本命視されている。
園田はすでに議会の要である議会運営委員会の委員長を務め、10年前には旭川市議会初の百条委員会の委員長も経験し、調整力には定評がある。「前例がないだけに難しい役どころ。園田でなければあの仕事はできなかった」と振り返る事情通もいる。会派のかけ引きはともかく、彼なら全体の合意が得られるのではないかとの見方も多い。
70歳になった園田にとっても、今回を逃すと後の保証はなく、これが最後のチャンスと言えなくもない。本人ももちろんその意識はあるようで、議会周辺では「園田を議長にして民主が副議長を務めるパターンが有力」という見方が強い。
これに対して杉山は、旭川に巨人戦を引っ張ってきた実績はあるものの、10年前、大事な議会をすっぽかして沖縄のゴルフツアーに参加していたというチョンボをやったことがあり、いまだに議会や市民にその記憶が残っているのがネックだ。
園田と杉山はともに旭川北高の出身で同期。何かと並び称されることの多い2人だけに、杉山にも意地があるだろう。また蛯名信幸(公正ク)も園田とは同期当選で、資格的には問題ないと思われるが、今の時点で彼を積極的に推す声は聞こえてこない。

(この続きは月刊北海道経済2013年4月号でご覧ください)