水利権活用しない旭川市の〝お粗末〟

 旭川市が火災発生時などの対応のため約3億5000万円の建設費を負担して10年前に水利権を取得した防火用水に対する市の対応に、議会から多くの疑問の声があがっている。取得後の導水路整備計画が凍結され、現実的には利用できない状況が続いているうえ維持管理費だけ発生。その額は1億円近い。水利権の一部がJR旭川運転所の雑用水として利用されているのみ。なんのための水利権取得だったのか。

3億5000万円投じ、維持管理費1億円
 市が近文・永山地区の防火用水として石狩川の水利権を取得したのは、戦後間もない1949年。当時は、市の水道事業が本格的にスタートしたころで、市民の飲料水となる上水道の整備と合わせて、防火用水としての水利権を取得することになった。
水利権というのは、河川の水を継続して使用することができる権利で、国の許可が必要。
それまで、市は水道用水のための水利権だけを使用していたのが実態で、防火用水として利用することはなかった。防火用水として利用するためには、取水した場所から、導水路を整備しなければ使うことができない。つまり多額な投資が必要だったためだ。
市では水道局が主体となって水道管の敷設に集中的に資本を投下したが、防火用水としての整備はまったくの手付かずのままだった。水利権は持ってはいても、未使用の状況が続いていたのである。

(この続きは月刊北海道経済2013年5月号でご覧ください)