旭川エクスビルが解体・売却を検討

 市内買物公園通りに面したファッションビル「旭川エクス」(1条通7丁目)が、今年11月に予定される改正耐震改修促進法の施行でビルの改修を迫られている。建物の老朽化でテナントが減少し、耐震化工事に必要な多額の費用の捻出は困難とみられ、ビルの解体・売却に向けた検討が進められている。2015年にはJR旭川駅直結のイオンモールが開業を予定しており、エクスビルの今後も合わせ、駅前の様相が一変する可能性も出てきた。

大型施設に激震
1981年5月以前に建設された商業施設やホテル、病院や学校など公共の施設の中で、3階建て以上および延べ床面積が50エクス00平方㍍以上の建物を対象にした改正耐震改修促進法が、今年11月から施行される。
対象となる建物の所有者に対しては、まずアンケート調査を行い、必要な場合に耐震診断を行う。この診断は対象となる建物に義務付けられており、診断の結果次第では建物の改修など必要な措置が求められる。所管行政庁から構造耐力上、主要な部分の地震に対する安全性について保安上著しく危険であると認められる建築物については建築基準法第10条第3項の規定に基づく命令が、損傷や腐食など劣化が進んで放置すれば保安上著しく危険となる恐れがあると認められる建築物については、同条第1項の規定に基づく勧告や、同条第2項の規定に基づく命令が下されることになる。
仮に、耐震改修の必要があると診断された場合、「改修方法として、鉄筋の柱で建物を強化するのが一般的だ。旭川市内でも、この方法で建物の外側や内側に柱を入れている建物はある。だが、不特定多数の人が出入りする商業ビルの場合、建物内外に柱を入れれば景観を損なう上に人の通行にも不便を感じる造りになってしまう。従って、現実問題として建物を解体する方向になってしまう。もちろん、エクスも耐震強化が必要となれば、解体するしか方法がないのではないか」(市内のある設計会社幹部)という。

(続きは月刊北海道経済10月号でお読みください)

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