杉浦剛太郎氏の妻が道営団地でひと騒動

 2007年9月に完成した道営住宅宮下西団地(旭川市宮下通3丁目)。その団地の入居者で、10年前のサンライズビル問題で世間を騒がせた杉浦剛太郎氏の妻、みち代氏が、自治会運営で意見の食い違いがあった複数の入居者へ自治会役員を通じて圧力をかけ、退去要求を出す騒ぎとなった。これを不服とした入居者のひとりは旭川簡裁に調停を申し立て、最終的に入居者側に有利なかたちで和解したが、退去要求された別の入居者は心労で入院。自治会の異常な実態が明らかになった。

不可解な自治会の動き
宮下西住宅01 道営住宅宮下西団地は2004年、ユニバーサルデザインの視点を取り入れた内容に改訂された北海道営住宅設計指針に基づき、設計された最初の道営住宅。A、B、C(C棟は6階建、ほか2棟は12階建)の3棟からなる建物は、一体となり廊下を通じて行き来できるようになっており、エレベーターと階段を少なくしているのが特徴だ。戸数はA、B棟が各60戸、C棟は30戸で合計150戸になるが、中心市街地に近いことが評価されてか人気が高く、空きが出ることはほとんどない。
さて、今回の騒動の発端は、昨年10月下旬に行なわれた同団地の自治会臨時総会にさかのぼる。総会の前日、入居者のポストへ総会の内容が記された文書が投げ込まれた。その中身は「人命にかかわる重大な事件が発生した。明日はわが身と感じて欲しい。委任状を提出した方もなるべく出席していただきたい」という穏やかならぬ内容だった。
総会当日、出席した40人ほどの入居者の前では、冒頭で「重大な事件」について報告があった。それは、「ある入居者の車のタイヤのナットが緩んでいた。それに気がつかずに運転していると大事故につながる」というもので、それ以上詳しい話はなかった。そのあと、いくつかの報告を経て臨時総会は終了した。
次の臨時総会は11月4日に開かれたのだが、その総会前の10月30日、総会の内容を示す文書が全戸に配布された。その中に、「迷惑行為の常習犯」として入居している2世帯に退去を要求する書類が入っていた。さらに、退去要求に関しては、全戸の85%から賛同を得たことも記されていた。
自治会が住民を「追放」するのは異例だが、問題の2世帯は追放処分に値するような悪質な行為を働いたのだろうか。
本誌の取材に対し、ある入居者は声を潜めながらこう語る。「強いて理由を上げるとすれば、ひとりは一身上の都合により期半ばで役員を降りたこと、もうひとりは自治会に対して改善策を提案したことが、自治体の一部役員の逆鱗に触れたのではないか。改善策を提案した方は、自治会の集会では筋の通った話をするが、聞く人によってはややきつい感じがする話振りだった。しかし、それが気にさわったとしても、退去を求めるというのはひどすぎる」

(この記事の続きは月刊北海道経済11月号でご覧ください)