女子職員が巨額横領 留萌商工会議所の見えない部分

 留萌商工会議所(對馬健一会頭)で、経理担当の女性臨時職員(41)が十数年間に及び3200万円以上の金を着服していた事件が発覚した。同会議所では20年前にも女性職員による約2000万円の横領があり、内々に処理されていたことが明らかになっているが、繰り返された不祥事によって、同会議所の金銭管理のずさんな体質が改めて浮き彫りになった。

一目で見抜いた新任監事
留萌商工会01 今回の横領事件は3月18日に行われた商工会議所の一般会計や各特別会計の定期監査で発覚し、對馬会頭を交えて行った内部調査によって、長年経理を担当していた臨時職員の女性Yが着服を認めたため表面化した。この女性、以前は正規の職員だったが出産のため一時退職し、改めて臨時職員の待遇で職場復帰していた。
商工会議所の監査は毎年、決算期の3月に3人の監事によって実施されている。これまでは3人が日を変えて別々に行うことが多かったが、今回の監査は、昨年11月の役員改選で選任された森毅氏(日東商事社長)、梅田敏英氏(梅田繊維社長)、原田欣典氏(興北建設社長)の監事3人が同席する中で行われた。
3人のうち梅田、原田両氏は新任監事で今回が初めての監査だった。原田氏は留萌の原田一族の会社の監査経験が豊富で、監査の手法には手慣れた人物だった。同会議所の監査はこれまで、最低限必要な預金残高証明の確認も行っていないというお粗末さだったが、今回事務局に用意させた監査資料に目を通した原田氏はすぐに、特別会計の中にいくつかの不審な点があることに気付いた。
同会議所には留萌産業会館の改築のための建設維持基金や退職給与積立金など3つの特別会計があるが、これらの定期預金がいつの間にか解約され、預金がほとんど残っていないという状況に陥っていたのである。
金庫の中には定期証書もなく、事務方と話しても埒(らち)が明かなかったため、すぐに對馬会頭に来てもらい事情を話すと、会頭は経理女性Yを呼んで詳細を聞いた。その時Yは明確な説明ができず言葉を濁していたが、翌日になって「自分が一人で使い込んだ」と会頭に打ち明けた。
この時Yが、あたかも誰かをかばうかのように「自分一人でやった」と述べたことが、後々、同会議所の議員間で「本当に一人で出来ることなのか」といった様々な憶測を呼ぶことにもなった。

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この続きは月刊北海道経済2014年6月号でお読みください)