中古車販売JU旭川で巨額横領

 旭川で起きた業務上横領ではおそらく被害額が最高となるだろう。中古車販売店全国ネットJU傘下の「JU旭川」の真下仁志専務理事(50)は1億8000万円もの大金を使い込み、8月7日刑事告発された。本人は「すべて競馬に使った」と話している。(記事は8月7日現在)

「決済できない」
中古車販売店のネットワークがJU(日本中古自動車販売協会連合会)。北海道、東北、関東甲信越、中部、近畿、中四国、九州と各ブロックごとにグループを形成、会員事業所数は総計9700社を超える。
ju 北海道ブロック「JU北海道」はさらに7支部に分かれており、JU旭川は7支部のうちの一つだ。
旭川地方中古自動車販売協会(武石正志会長、以下協会)と旭川地方中古自動車販売事業協同組合(武石正志理事長、以下組合)の2組織でJU旭川は動いており、鷹栖町8線西2号に事務所を置く。協会員は78社。協会員のうち38社で組合をつくっている。月2回ペースで中古車オークションを開催するのが主な事業だが、金融(ローン)なども含めた事業を行うのは組合。事務局は真下専務理事と男女一人ずつの職員の計3人。
旭川ではおそらく過去最大の被害額だろうと思われる業務上横領は、高速道路インターチェンジに近いこのJU旭川を舞台に行われた。
複数の関係者の話を総合すると、発覚に至る経緯はおよそこんな風である。
7月11日金曜日、真下専務理事は「札幌で会議がある」とのメモを男性職員の机に残し、その日は出社しなかった。土日2連休が終わった週明けの14日月曜、今度は専務理事から「体調が悪いので病院に寄っていく」との電話が入った。結局、この日も休み。翌15日、今度はメールで体調不良を告げてきた。
体調を悪くすることはこれまでにもあったが休むことはほとんどなかった。心配した職員が専務理事に電話を入れたが、携帯の呼び出し音が鳴り続けても本人は応答しないし、折り返しの連絡もない。不審に思った2人の職員は武石氏ら役員に連絡。武石氏ら役員も専務理事の携帯にかけたが、呼び出しの音はするがやはり本人は出ない。「電話にも出られないほどの状態ではないのか」と危惧した1人の役員が専務理事の自宅を訪ねた。専務理事の妻が応対に出たが、反応は予想外のものだった。「今朝もいつものように出社しましたが…」

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この続きは月刊北海道経済2014年9月号でお読みください。