2015道議選 下馬評覆し安住2位当選の勝因

 7人の道議選候補の中で、最も厳しい戦いを強いられていると見られた安住太伸。下馬評を覆す2位当選にはだれもが驚かされた。勝因分析は様々だが、「加藤・木村は安泰」との観測が追い風になったとの見方や、有力企業からの支援が奏功したとの見方が生じている。安住を拒んできた自民党のわだかまりも氷解したということか? 

azumi東夫人送り込み安住地盤切り崩し
 2位当選が決まり選挙事務所に駆けつけた安住は目を潤ませながら「みなさんに心から感謝いたします。期待にしっかり応えていけるよう全力で頑張っていくことを約束します」と、深々と頭を下げた。安住の涙は、選挙戦の厳しさを物語っていた。
 安住の道議選出馬は、昨年末の旭川市長選のかなり前から選挙関係者の間でささやかれていた。「安住が市長選に出馬しても、現職の西川将人には勝てない。ただ、市長選に出馬することで有権者に安住の存在感を改めて認識させ、そのまま道議選になだれ込む」(自民党関係者)との読みだった。  
 この予想の半分はあたった。市長選では出馬を見送り、自民党が担いだ東国幹と政策協定を結び、東を応援するという道を安住は選択したが、市長選が終わって2週間も経たない11月下旬、安住は市役所記者クラブで会見を開き、道議選への出馬を早々と表明した。
 市長選での東支援では、「見返りに道議選では東が安住を支援するという〝裏取引〟が交わされたのではないか」との観測が広がった。もっとも、両者はこの〝裏取引〟を全面的に否定。安住と東が選挙協力するのは市長選に限ったもので、それ以外の選挙にはまったく関係しないという主張だった。
 道議選出馬会見で安住は「支援者から政治家としての活動を期待する声が多かった。旭川のために働きたい」と語り、その後、東が再び自民党の公認候補として出馬することになった。安住と東の間に何らかの約束があったならば、この展開はあり得なかったのではないか。やはり選挙協力は、市長選に限ったものだったようだ。
 それを〝証明〟するかのように、道議選がスタートすると、東陣営は安住が住居を構え市議時代から地盤としている新旭川地区に東夫人を送り込み、あからさまな地域の切り崩し工作を行った。まさに「昨日の友は、今日の敵」というサバイバルな状況。自宅の窓の内側に、「東」のポスターを張り出し、外に向けてアピールする住民も出てきた。

有力企業の安住応援を黙認
 危機感を強めた安住は再び地域を固めるため、支援者宅を小まめに回り、支持を呼びかけた。地域の大型スーパーでの個人演説なども重ねたほか、全市的な票の掘り起こしに活動の輪を広げた。
 しかし個人演説会などに集まる人数は必ずしも多くはなかった。「安住苦戦!」と誰の目にも映り、公明の吉井透とともに当落線上という下馬評だった。
 しかし結果は、市長選で知名度を上げてトップ当選を果たした東に次いで、堂々の2位、2万3000票余りを獲得した。安住は本誌に「小さな組織やグループでの集会に顔を出し、その積み重ねで当選することができたと思う」と話し、大きな企業や組織的な票ではないと分析した。

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この続きは月刊北海道経済2015年6月号でお読みください。