市議会最大会派の不安な船出

 4月26日の旭川市議会選挙実施を受けて、新しい市議会の会派構成が5月8日に決まった。これまで3会派に分かれていた自民党系の保守会派が40年振りに一本化し、所属議員は11人となり最大会派となった。自民党系の議員が市政運営にどう攻勢を強めるのかが注目されるが、「呉越同舟の会派。いつまで続くことやら……」とのクールな見方も周囲に強い。

自民党系、民主党系はどちらも10人
かつては定員が44だった旭川市の市議会議員選挙も、いまでは34と10人も削減され、市議会議員選挙は少数激戦となっている。
今回当選したのは、まず自民党系の新人では林祐作がただ一人。自民党の公認あるいは推薦を得て立候補し当選した現職は7人だった。今回から市議会では自民党系の議員が一本化する方向で話が進められていたことから、保守系無所属の園田洋司、杉山允孝の2人も自民党系の会派に所属するのは確実と見られていた。
このため、園田、杉山が合流することを想定して自民党系は10人と考えられていた。
一方の民主党では、新人としては東直人、品田登紀恵、高木啓尊の3人がそろって当選。東は旭川地区の民主党で幹事長を務めていた現職市議の佐々木邦男の後継だったほか、品田はJP(郵政)労組からの初めての当選。また高木は旭川市議会では珍しい4年間議長を務めた三井幸雄の後継として初当選を果たした。
また民主党の現職で公認・推薦の候補は6人いたが、すべて当選。ほかにも無所属ながら北電を地盤とする松田宏が前回と同じく民主党会派入りを希望。このため、民主党の会派も、自民党と同じく10人となった。
「10対10」の均衡を破ったのが上村有史だ。これまでは無所属だった上村は、今回から自民党系の会派に所属することになった。上村は本誌の取材に対し「新たな政治活動の場を考えてみたい」と話し、これまで自民党を離党した安住太伸や無所属の金谷美奈子と同じ会派に所属していたことに一定のけじめを付け、新たに自民党系の会派に所属することを明らかにした。

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この続きは月刊北海道経済2015年6月号でお読みください。
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