西武旭川店9月末閉店の衝撃

 本誌3月号で西武旭川店が閉店候補に挙がっていると報じたが、3月8日、親会社のセブン&アイホールディングスが正式に今年9月末で閉店することを発表した。発表当日の朝からそごう・西武の関係者が旭川市を訪れ、市役所や会議所、地権者らへの説明に追われた。今後は駅前の一等地にある2つの建物をどうするのか、市や経済界を巻き込んだ対応策が急がれる。(記事は3月9日現在)

約1年前から閉店の予感(B館の地権者)
 3月8日午後、前日に開かれたそごう・西武の役員会を経て、正式に西武旭川店とそごう柏店(千葉)を今年9月末で閉店することが発表された。西武旭川店は、25人の社員は配置転換する一方、181人いるパートは解雇するため、地元の雇用への少なからぬ影響は必至だ。
seibu 本誌3月号で触れたように、昨年12月下旬に開かれた同社の役員会で、全国にある店舗のうち、数店が閉店候補に挙げられていた。その一つ、春日部店(埼玉)はすでに今年2月29日に閉店している。残る閉店候補は、西武旭川店とそごう柏店(千葉)と見られていた。
 市内のある小売業者は、「旭川店が閉店候補に挙がったことに、さして驚きはない。ただ、そごう・西武が新年度を迎えた3月初めにいきなり閉店を決めたとなると、よほど前年度の旭川店の業績が悪かったのだろう」と見ている。
 それを如実に示しているのが今年1月の売り上げだ。前年比11・3%減の9億2800万円という数字は、道内の主要百貨店の中で最も減少率が高い。「2月も散々な数字だったようだ。決算期の2月末で見ると、おそらく年間売上高は100億円を切ったことは間違いなさそうだ」(流通業界関係者)
 今期は外国人観光客がもたらすインバウンド効果が薄れていることや、国内消費が冷え込んでいることを考えると、今期の売り上げはさらに落ち込み、90億円を切る可能性も十分ある。この100億円という数字は、以前から言われているように旭川店閉店の一つの目安になっていた。
 旭川店B館の地権者の一人は次のように証言する。
 「新聞報道には正直びっくりしているが、1年ほど前に本社の課長クラスが来旭して、地権者らを前に『運営していくのが大変だ』という事情を説明した。これからは半年に1回くらい旭川に来ると言っていたが、閉店の可能性がほのめかされたのはこのときが初めて。昨年9月の話し合いでは、売上高が100億円を切ったら閉店を考えざるを得ないという話があった。旭川店以外で閉店候補に挙がっていた春日部店が閉店(今年2月29日)することは、その時に知った」
 9月末の閉店が決まったことで、この地権者は発表当日の3月8日の午後、西武の関係者から説明を受けた。「契約期間は2019年春ごろまであったが、契約によれば半年前までに通告を受ければ、違約金は発生しない。これだけ売り上げが落ちれば閉店は仕方がないが、跡地利用をどうするのか不安はある」という。

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この続きは月刊北海道経済2016年04月号でお読みください。