道北で倒産激減 休・廃業、M&Aは増加

 道北の企業倒産が歴史的な水準にまで減少している。今年5月は、1971年の統計開始以来、はじめて「ゼロ」を記録した。ただ、アベノミクス効果とはいえないようで、実質的には倒産ともいえる休業・廃業は増加しており、M&Aも目立つ。企業マインドは内向きで、旭川市内の企業数は漸減。ついに5000社を割った。

初の倒産ゼロ
 企業の倒産数は、好不況をダイレクトに反映して増減する。バブル景気が崩壊すると1991年以降約10年間は増え続け、いったん沈静化するものの、リーマン・ショックで98、99年は再び増加傾向を示す。そして2010年以降は沈静化が続く。
 10年以降の企業倒産沈静化は、金融円滑化法(09年成立)の〝効果〟だ。
 企業の信用調査会社・東京商工リサーチでは1971(昭和46)年から企業倒産(負債額1000万円以上)の集計を行っている。道北エリアを管轄するのは同社旭川支店で、同支店によると、10年以降の道北の企業倒産は、
道北倒産激減・10年=60(35)
・11年=70(33)
・12年=64(40)
・13年=46(25)
・14年=48(30)
・15年=49(21)
となっている。
 平均すると年56件の倒産だ。ピークだった2000年2001年は120件を超える倒産が発生しており、その当時と比べると半分以下にまで減少していることになる。なお、カッコ内は旭川市に本社を置く企業の倒産件数で、こちらは年平均30件超だ。
 金融円滑化法は13年3月に期限切れとなったため、一転して倒産急増となるのではないかと懸念されたが、国の対応が奏功し13年以降も倒産発生は沈静化している。
 今年に入ってからの倒産は、1月3件、2月4件、3月4件、4月3件。そして5月は、統計開始から45年で初めてゼロ件だった。翌6月は1件。年前半トータルで15件にとどまっている。負債総額も半年で28億3784万円。転貸融資の不祥事が発覚したことで組合員2社(臼井鋳鉄、コーティング工業)が1月に破綻し、組合(旭川総合鉄工団地協組)も翌月に整理解散となったことで、2社1組合合わせて負債総額4億7000万円となったが、この総合鉄工団地以外はいずれも小規模倒産だった。

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この続きは月刊北海道経済2016年09月号でお読みください。