旭川駅北口 道外大手企業系ホテルに決定

 JR旭川駅前のホテル事情が大きく様変わりする。ドラッグストア大手のツルハが実質的な所有者である駅北口の市有地に建設されるビルのキーテナントに、道外大手企業の一事業部門が運営するホテルが進出することが決まった。年内にも工事着工し、2年後の2018年秋の開業を目指す。一方、駅前の藤田観光ワシントンホテルは、10月末で切れる賃貸契約を更新せず撤退する可能性が高い。後継には、アパグループの全国大手ホテルチェーン、アパホテルが有力視されている。

中心部の一等地、注目の的
駅北口02 JR旭川駅北口の市有地4172平方㍍の売却先が決定したのは、2015年3月。旭川市が14年10月に公募提案型入札を行い、同年12月に締め切られた。応札したのは、市内の建設業者、㈱エスデー建設(豊岡4条5丁目、古林幹弘社長)の子会社、北海道D・C・T(同)の1社だけだった。市が求めた最低処分価格4億4644万4000円を若干上回る4億9500万円で同社が落札した。この土地は以前、約10億円の値がついていたが、公募をしても売れない時期が続き、市が苦肉の策として半額以下にまで値を下げた経緯がある。
 落札後は「駅の真ん前で、どんな建物ができるのか」と、不動産業者をはじめ様々な業界から注目されていたが15年11月、この土地の実質的なオーナー、ドラッグストア大手のツルハら関係者が記者会見を開き概要を公表した。
 会見当時、キーテナントとなる企業は明かさなかったが、地上11階建ての建物に、1階がツルハとバスのチケット売り場、2〜3階に衣料や雑貨など複数の商業テナント、4〜11階にビジネスホテルが入居すると説明した。ツルハにとって旭川は創業の地で、市内中心部の駅前に同社がシンボル的な店舗を建設することは、「地元の活性化に少しでも協力したい」という意志の表れだった。

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この続きは月刊北海道経済2016年09月号でお読みください。
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