黒船上陸! アディーレ法律事務所が「支店」開設

 いまやまったく珍しくなくなった法律事務所のコマーシャル。そんな法律事務所のひとつ、「アディーレ」が旭川に支店を開いて専属の弁護士を置く。全国資本の進出は旭川の弁護士界にどんな影響を与えるのか……。

旭川・函館・釧路に同時進出

 西武、ダイエー、セブンイレブンなど全国資本の企業が次々と進出して市場が根本から変わった流通業界。外食産業でもマクドナルド、最近では丸亀製麺(うどん)や大阪王将など、全国資本の進出が止まらない。その一方で、全国資本の活動がほとんどみられなかった分野もある。たとえば弁護士業界。日弁連などの支援を受けて弁護士過疎解消のために開設されるひまわり基金法律事務所、総合法律支援法に基づく法務省所管の法人が全国に展開する法テラス法律事務所を除けば、旭川弁護士会に所属しているのはいずれも「地域密着型」の事務所だった。

1月15日、アディーレ法律事務所が旭川市宮下通7丁目の第一生命ビル3階で「旭川支店」を設立する。「社員弁護士(支店長)」は北澤良兼氏(新64期)。拠点の名称や肩書きも、従来の法律事務所とは一線を画している。アディーレという「黒船」は、地域の弁護士業界のあり方を一変させるのだろうか。

(続きは北海道経済2月号でごらんください)

出店攻勢に対抗? ツルハがサツドラ幹部を引き抜き

 道内大手ドラッグストアの㈱サッポロドラッグストアー(札幌市、富山睦浩社長)が、旭川市内に今年度中、複数出店する計画に対し、道内最大手で旭川を創業の地とする㈱ツルハ(札幌市、鶴羽樹社長)は昨年10月、サツドラの加工食品担当幹部を引き抜くなど、サツドラとの全面戦争に向け準備を整えている。

道北はほとんど空白地帯
道内に137店舗(2012年11月15日現在、調剤薬局を含む)を運営するサツドラは、旭川を中心とする道北地区にわずか9店舗しかない。さらに、旭川市内では豊岡にあるショッピングセンター「アモール」内に50坪程度の小規模な店舗がたった一つと、同業のツルハに対し大きく遅れをとっている。道内のほかの地区にくまなく進出していることを考えれば、周辺の町を含め40万人規模の商圏を持つ旭川地区に1店舗というのは、非常に珍しい現象だ。
 実はサツドラは05年、旭川市3条通17丁目に中規模の店舗を出店したことがある。現在はホームセンターの「イエローグローブ」が入居している場所だ。ところが、5年後の10年に業績不振を理由に撤退してしまった。それに関して同社では多くを語らないが、札幌のある流通大手幹部は「ツルハにつぶされた」と断言する。話半分としても、サツドラにとってこの撤退はじくじたるものがあったに違いない。

旭川を中心に出店攻勢
サツドラは昨年11月下旬、改めて戦略を練り直し旭川を中心に道北地区への出店を強化すると発表した。具体的には、今年から5年間で大型店を中心に10店舗を出店する。さらに、10年間で現在、道北地区にある9店舗の3倍、30店規模にまで拡大する計画だ。
すでに旭川市内では、再出発1号店として、北炭販売㈱が所有する大町2条7丁目の土地約2000坪を賃借し、建坪423坪の大型店を6月24日にオープンする予定だ。駐車場は140台規模で、同じ敷地内には50坪弱の別のテナントが入る予定。北炭販売では、「これまで食品スーパーやドラッグ、パチンコ店、葬儀社などいくつか問い合わせはあったが、当社が希望する約2000坪の土地全てを賃貸契約するという条件を飲んでくれたのがサツドラ」という。先に本誌が12年9月号で報じた市内4条通のカワムラ本社跡地より若干、開店時期が早まる予定だ。さらに、サツドラでは「未定」と説明するものの、本誌が昨年11月号で報じた市内4条通の道新旭川支社跡地への進出の計画も含めると、今年度中に少なくとも3店舗を出店する可能性がある。
いずれも、同社の店舗フォーマットにある大型店「メガドラッグ」になりそうだ。メガドラッグとは、店舗面積が350坪から700坪で、薬や化粧品、酒類や冷凍食品を含む加工食品、生活雑貨、調剤薬局のほかに、エステやネイルサロンを併設する機能を持つ店舗もある。こういった大型店を旭川に出店する理由として、これまでのような店舗形態ではツルハの牙城は崩せないというサツドラの強い信念が窺える。

(続きは北海道経済2月号でごらんください)

 


2013年1月号の目次

衆院選特集

  • 激闘!衆院選6区 自民今津旭川決戦で悲願の初勝利
  • 激戦の裏側 今津選対で機動力発揮した3人の新人市議
  • 激戦の裏側 佐々木後継狙い?西川旭川市長が強力支援
  • 激戦の裏側 安住土壇場出馬までの経緯/政界引退した菅原

読み物

  • 節電要請とは裏腹北電社宅で電気の無駄遣い発覚
  • 北海道健誠社、カワムラ…太陽光発電に続々参入
  • カラ研修、組合活動…教職員の不適切勤務
  • DV夫に妻の住所知らせた旭川市窓口のチョンボ
  • 酒井鋼材仲山鋼材M&A通じ新たな企業価値を創造
  • 夢広がる高速道稚内、留萌、紋別へそして帯広へ
  • 谷寿男鷹栖町長&山本進東神楽町長フレッシュ町長新春対談
  • 老人施設「デリフ忠和」建物所有者と元運営者が係争中
  • 旭川の新築市営住宅で初の駐車場有料化既存の市住も一律有料化?
  • 鈴木宗男氏が再審請求「冤罪を明らかにしたい」
  • 道経産局と道財務局が中小企業の支援機関認定
  • バーサー大会生みの親 八木祐四郎氏(元JOC会長)の記念碑建立計画
  • 今月の視点 進む交通インフラの老朽化 新規工事より維持管理 西田勲
  • 「ホームレス北限の地・旭川」その苛酷な実態
  • 講演 米大統領選挙と日米同盟の行方 外交ジャーナリスト・作家 手嶋龍一氏

墓碑銘

  • 家族と会社、スポーツ愛した経営者 島崎猛夫さん
  • 旭川市選挙管理委員会の大役務める 狩野清利さん

企業情報・まち情報

  • 活動15年 動物園支えるサポーター「旭山動物園くらぶ」新会員募集中
  • 旭川青年会議所第63代理事長 近藤博之氏「原点の経済振興に立ち帰る」
  • 水回りや冷暖房の多彩なニーズに迅速対応浅見設備
  • 第2回 知っておきたい旭川市の除雪
  • 1500本の眼鏡がずらり良心的な価格で提供 めがねのナカムラウェスタン川端店
  • 全国へ普及する廃食油燃料 東和
  • トーエー豊岡店新スタイルへの挑戦
  • TheSun蔵人 アツアツ、ふわふわ焼き立てのチーズケーキが登場
  • 旭川6館で市内全域を網羅する24時間体制、安心の明朗会計 ベルコ
  • 高桑整形外科永山クリニック高桑昌幸院長が医療番組に出演
  • 「じゃがたわー物語」の小川さん、サッポロファクトリーで個展 みんなを笑顔にする作品群
  • スーパーカムイ5周年記念 直行便でラクラク沖縄旅行 JR北海道
  • JAFロード隊員に聞く 冬のトラブルへの備え
  • 華やかな宴でさんろく賛歌PRパーティー「広げようさんろく元気の輪」
  • 時計台補聴器センター旭川店オープン
  • 顧客の目線に立った提案力で信頼を勝ち取る アイダホーム
  • マルハン全282店で冬季節電対策を実施
  • ALTA硬化療法 くにもと病院
  • エネルギーゼロ目指す 超高気密、高断熱「スーパーシェル2×6工法」石山工務店
  • クリーンディーゼル車も登場、卓越した安全性能 新アテンザで「走る歓び」
  • プロカメラマン・田一耕さんが生前写真の出張撮影スタート
  • 創立90周年迎える留萌高校
  • おとそ気分で酔いしれる「北海道歌旅座大新年会」
  • 話題のヨガが体験できる「ヨガフェスティバル」

人・街SHOT

  • 「逃げていく一瞬の風景」とらえる 今年の本誌表紙は本告勲さんの作品
  • 旭川中央ベースボールクラブ 全国選手権大会に出場

ローカル通信

  • 林蔵偲ぶ版画数々 まぼろしのデレン原画展(日刊宗谷)
  • 国際雪像彫刻大会 中山さん大賞に(名寄新聞)
  • 剣淵町町制施行50周年 町民200人フルオケ堪能(北都新聞)
  • 冬の風物詩 黄金岬に波の花(留萌新聞)
  • 富良野市民児童委員協議会 全国表彰される(日刊富良野)

北を拓く 2013

  • 青山央明
  • 足立敬太
  • 市川良之
  • 井上雄樹
  • 今村明広
  • 岩井隆行
  • 浦野勉
  • 大貫亮介
  • 大野路燿
  • 大谷地裕明
  • 岸本和幸
  • 小林英樹
  • 斉藤三寛
  • 佐藤洋一
  • 白坂一雄
  • 菅原功一
  • 須田健
  • 角谷靖
  • 高津勲
  • 瀧野喜市
  • 千葉真也
  • 成田義勝
  • 藤渡孝幸
  • マーサ珠妃
  • 松野広孝
  • 森山領
  • 矢崎義明
  • 山口博己
  • 山下秀哉

(五十音順、敬称略)

イエロー

  • 24周年を記念し新作スイーツ2点 ロテルド北倶楽部
  • 欧風レストラン「ラトリエK」オープン
  • 好評!元祖塩こうじラーメン 旭川大吉ラーメン
  • ふらりーと探訪 ふくろう亭・七輪屋
  • 加盟店紹介 171 「Barブルーマリン」
  • 加盟店紹介 171 「スナックエフィー」
  • インフォメーションポテト「2013年もポテトにおまかせください!」
  • いきいきハイパワー

連載

  • 八百屋塾 49 秋・冬野菜にんじん
  • 今津秀邦 被写体から学ぶ18 リニューアル
  • 現代100%パソコン活用法「第159回 電子書籍リーダー」和田徳久
  • じゃがたわー物語
  • グルメ探訪 第33回 学【GA-KU】
  • 今、農村空間が面白い!vol.10
  • Hobbyists ジャズドラム 工藤隆央さん
  • コーチャンフォー大人にオススメAudio&Visua 第10回 音楽と映画の多彩なセール開催中
  • 旭川歯科医師会便り Vol.115「がん治療前には歯科で口の中のチェックを」
  • 運命の扉はこう開く 第31回「忘れないで、お正月の「意味」」(大野路燿さん)
  • 暮らしと税金「確定申告は国税庁ホームページをご活用ください」(旭川中税務署提供)
  • 辛口法律放談 第34回「虚偽の自白の背景にあるもの」(しらかば法律相談事務所)
  • カリスマヨウコが叶えるドリームウェディング 第6回 式の雰囲気を盛り上げる映像
  • 西俊輔の不況に負けない経営のススメ 第48回「役員貸付金と役員借入金」
  • 元気玉はスゴイぞ! くすりの元気堂
  • 旭川ミニ事件帳
  • パワーアップ医療・介護マネジメント 第1回 皆川 岳大
  • 自宅でできるねむり改善計画 vol.16 ~ベッドメイキング編~
  • 新設会社・入札・倒産情報

フリータウン

  • 駅伝女子、サッカー、春高バレー 年末年始頂点めざし疾駆する高校生
  • 舞ふれんどで書と絵のコラボ 伊勢國治さん志津子さん初の2人展
  • 旭川日赤ロビーでコンサート 旭川東RC主催、緑が丘中吹奏楽部が演奏
  • 民謡普及の成果報告「菅野孝山師30年を祝う会」伝統芸能が多彩な共演
  • 技能五輪で首藤さん、渡邊さんが入賞 ハウジング高橋に2つのメダル
  • 旭川育児院の子どもたちを招待 ネッツトヨタたいせつが社会貢献活動
  • 小学3、4年生550人が集まり、仮想の街で憧れの職業を体験
  • ボージョレー・ヌーヴォーを愉しむ会 奇跡のしずく を300人が堪能
  • 初冬の風物詩、匠の技光る 高砂酒造で縁起物の「菰樽(こもだる)作り」
  • スノボーアルペン日本代表竹内智香選手の壮行会に市民ら140人
  • 旭川産のスターチス、愛知のバラ 旭川生花市場のプレゼントに笑顔満開
  • 地域の教育力向上のため6つの国設け「ワンパクはちっこ遊びの万博」
  • 美しい村連合がガイドブック出版 カナダ大使館で記念パーティー

ニュースファイル・ニューススクランブル・業界トピックス

  • 日興ジオテックが改良重ねた様々な場面で活躍できる無人飛行機
  • 上富良野町長選、現職向山圧勝 準備不足の一色見せ場なし
  • 台湾ジャイアントのサイクリングツアー 次年度以降の継続開催決定
  • 響きの良いサロンホールでレッスンを提供 「MINAMI音楽アカデミー」開校
  • 「ものづくり大学」の開設を目指す会 西川市長に4万3000筆署名提出
  • めざせ起業家!地域活性化「創業塾」
  • 2月4日に「立春朝搾り」発売
  • スケートリンクの散水結氷作業
  • 豊岡中央病院の田下昌明氏が講演
  • アシアナ・ソウル便が好調「友の会」がテグ市など訪問
  • 市議主催の収穫祭JAあさひかわ本所で盛大に
  • “偉大なるイエスマン”武部氏 東道議の政経セミナーで講演
  • 「旭川はおいしい果物の産地」PR
  • 12月1日 ワンランク上目指し、客室、レストランを一新 ホテルパコ旭川
  • みどりがおか薬局に点滴用注射薬調整の無菌室開設 旭薬調剤センター
  • 生産能力拡大へ向け新工場設立 より安全・安心な商品目指す 高橋商事

算私語録

  • 「経産省委託事業で中小企業を支援する役目を担う」金谷博光中小企業診断士・税理士事務所 金谷博光氏
  • 「業界は前年比維持が精一杯だが、新たなアイデアで顧客を取り込む」コープさっぽろ旭川地区本部長 横澤尚規氏
  • 「イベントなどを通じて“発進”したい理由は」美容室「ULU」代表 樋口一枝さん
  • 「原点は日常使いの食器、心満たす作品を手がけたい」千尋窯代表 千尋悠子さん

探訪・椅子ができるまで

旭川家具産業、職人たちの綿密なチームワーク

市内の家具メーカーで製造され、首都圏に向けて出荷される椅子。デザイナーの手によるデザインは一見したところシンプルだが、あらゆる場所に旭川の家具職人、木工職人のもつ技が注ぎ込まれている。「ものづくり」の現場を訪ねた。

回転刃を加工して
角度を調整 
家具雑貨のオリジナルブランド「ワイスワイス」が東京・表参道に構えるショールームに、「SHN─103」と名付けられた椅子が展示されている。一見したところシンプルなデザインだが、よく見ると4本の脚や背もたれ、肘掛けは微妙に折れ曲がった直線や滑らかな曲線から構成されている。この椅子の生産を担当したのは、永山町にある山岡木材工業㈱(山本宏社長)だ。
山岡木材は社名が示す通り、道産材の丸太を切って住宅や家具などの材料となる木材を作る製材業者だが、1974年に椅子を皮切りに家具製造に参入した。
工程の出発点は製材工場。大きな機械で道内の森から持ち込まれたナラの丸太を転がしながら樹皮を剥いでから、帯ノコや丸ノコで厚さ数センチに切り分ける。その日必要となる木材のサイズ、量は決まっていて、単価は木材の種類によって大きく異なる。1本の丸太をどのように切り分け、どの木材を何本作るのかが、職人たちの腕の見せ所だ。

「縦軸」を使って椅子の脚を1本ずつ製造

大小さまざまなノコギリ、カンナにかけられて、所定の大きさ、厚さになった木材は、家具工場へと持ち込まれる。4本の脚の製造に活躍するのは「縦軸」と呼ばれる機械。あらかじめ部材の輪郭に合わせて「型」を作っておき、木をその型に載せてから、型を縦軸のテーブルから突出した部分に当てて動かすと、高速回転している刃が木を削る。一つの面の加工が終わったら別の型に載せて、別の面を削る。この動作を繰り返すことで脚が1本できあがる。
切断面が垂直とは限らない。このような場合は、角度の付いた回転刃を使う。縦軸の近くの棚にさまざまな角度のついた回転刃が重ねられているのはそのためだ。
回転刃の研磨や改造を請け負っているのが旭川物流団地内の刃物専門店、中野特殊刃物工業㈱だ。新規に縦軸の刃を受注したときには、東海地方にある工業用刃物のメーカーにユーザーの希望する形状の回転刃を注文するが、ユーザーから既存の回転刃の改造を依頼されれば、社内で応える。かつて刃物の製造を行っていた経験が、いまも生きている。
「注文は図面で受けることもありますし、削った部材のサンプルを持ち込まれることもあります。『こういう形状に削りたい』という言葉だけの注文にもお応えしていますよ」(中野由唱社長)。

一部の工程を
協力メーカーに委託
SHN─103を構成する部材の多くは縦軸で作られるが、曲線的な加工には適していない。そこで活躍するのが「NCルーター」。あらかじめ入力したデータの通りに回転刃が曲線を描きながら移動して、材料を正確に削る。山岡木材でごつごつした肉太の「U」の字型に接着された部材が、流通団地内にある旭三商事㈲のNCルーターで滑らかに削られて、山岡木材に戻ってきたときには細い曲線の「U」になっている。この部材は背もたれ兼肘かけとなる。
部材ごとの加工が終われば、次は部材同士をつなぎ合わせる。このとき使われるのは、釘やねじではなく、「ダボ」と呼ばれる短い木の棒。2つの部材にドリルで穴を開け、接着剤を塗ったダボを差し込んで固定する。山岡木材で使われているダボも、旭三商事の工場で作られたもの。この椅子の生産に、旭三商事は2つの方向から関わっていることになる。
ダボの製造機械は、もともとシイタケの菌を栽培用の木に植えつけるために開発された機械を、広島県のメーカーが改良したたもの。円筒の縁に開いた穴に、長い丸棒が差し込まれており、円筒が回転すると丸棒は所定の長さに切断される。
丸棒にはあらかじめ接着剤ののりを良くし、差し込まれたさい空気の逃げ道にもなる溝が掘ってある。圧縮され、やや細くなっているのは、接合後に穴の中で膨らんで抜けにくくするためだ。「いま、ダボは1日に約20万個作っている。そのうち95%は本州向け」と本江敏朗社長。工場の一角には、大量のダボが直径、長さ別にダンボールに包装され、山積みされて全国各地の家具メーカーへの出荷を待っていた。
話を山岡木材に戻そう。工場の一角では、部材ひとつひとつに作業員がドリルでダボ穴を開けている。穴の位置がコンマ1ミリでもずれれば、部材同士が正確に接合できなくなり、椅子は歪んでしまう。治具を使っているとはいえ、緊張を強いられる工程だ。

難しい作業こなし
レベルアップ
ダボを使って組み立てられた椅子は、塗装工程を経て、座板の上にウレタン(スポンジ)を載せて布で覆う「椅子張り」の工程へと送られる。この段階は、流通団地内の宮田産業(佐藤信社長)に委託されている。
宮田産業の主力は自社で設計したソファの製造だが、SHN─103のような椅子の椅子張りの工程を、他のメーカーから受託することもある。座板の上に2種類のウレタンを重ね、綿(わた)を載せてから布をかぶせ、引っ張って座板の裏にタッカー(大型のホッチキス)で固定する。
このとき布の張りが強ければ座り心地が固くなり、弱ければ布にシワが寄ってしまう。タッカーを打つ大まかな場所は布の端からの距離でわかるが、最後は指先の微妙な感覚が頼りだ。
こうして完成した椅子は包装を経て、東京に向けて出荷される。ちなみにワイスワイスのホームページに掲げられたSHN─103の小売価格は仕様により異なるが、5万8800円から7万350円に達する。
ワイスワイスのような高級ブランドからの注文に答えるには、高いレベルの技術が必要とされる。「そこまでデリケートなの?と驚くような要求をされることもあるが、クリアーできれば私たちのレベルアップにもつながるはず」と、生産に関わる工場の関係者は語る。

多種少量生産
若手も加わる
高級な椅子の生産量はロットあたり10~50個。山岡木材の山本宏社長は「メーカーとしては対応が大変」と語る。しかし、高度な技術をもつ職人が多様なニーズに応えられるのは、価格競争力で勝負するアジアの家具工場にはない強みだ。
中小企業の多くでは人材確保が課題となっているが、今回取材したメーカーの多くではベテランに混じって若手の作業員が働いていた。旭川の家具産業は、環境の変化に対応しながら、これからもチームワークで優れた製品を全国に発信しつづけるはずだ。

「ドル箱」台湾に旭川を売り込め!!

新光三越でロングラン物産展スタート

 台湾最大手の百貨店・新光三越で旭川をメーンとした日本物産展が10月12日にスタートした。2ヵ月にわたるロングランの物産展では旭山動物園の東門売店を再現するというユニークな手法で旭川の観光と物産をPR。旭川観光の〝ドル箱〟と言われる台湾人観光客の底上げをはかる。

窮地から救う
香港と並んで旭川観光の「ドル箱」と呼ばれる台湾は、低迷が続く旭川観光には重要な存在。東日本大震災の影響で一時は観光客が完全にストップするという窮地から救ってくれたのも台湾からの観光客だった。復興航空やエバー航空のチャーター便がいち早く運航を再開し、台中に本社を置く世界最大手の自転車メーカー・ジャイアント社のサイクリングツアーも旭川サイドの呼びかけに応えて予定通りに開催されるなど反応が早かった。
市観光課がまとめたデータでは、2011年度の旭川市における外国人宿泊者数の1位は香港で台湾は2位。今年7月には復興航空の旭川─台北線に旭川2路線目となる国際定期便が就航し、客層の広がりが期待されている。

4店舗リレー形式
復興航空の就航を機に台湾人観光客の底上げを狙う旭川に新たな好機が訪れている。
台湾最大手の百貨店「新光三越」から国内4店舗によるリレー形式の物産展の話が舞い込み、その第一弾が台中店で10月12日にスタートしたのだ。
新光三越は台湾の新光グループと日本の三越の合弁会社が展開する台湾ナンバー1の百貨店。台湾でデパートといえば「新光三越」と誰もが口を揃えるほどのブランド力を誇り、国内に13の支店を展開している。
新光三越では毎年、日本各地の名産品を集めた物産展を開いており、昨年は「北海道の物産と観光」をテーマに掲げ、札幌をメーンとした物産展を開催。札幌を中心に道内からは25社が出展し、札幌観光のオリジナルグッズのプレゼント観光に関するクイズ大会などが実施され、多くの人出で賑わった。
今年の物産展の中核として白羽の矢が立ったのが旭川。今年6月には新光三越の幹部と8人のバイヤーが視察のために来旭。特に好評だったのが旭山動物園東門の売店「テイルンテイル」で、ぬいぐるみや動物園のオリジナルグッズ、菓子、ラーメン、地酒など多岐にわたる商品構成、旭山動物園の行動展示を思わせる趣向を凝らした店内のディスプレイに注目した。同日午後に旭川観光情報センター2階で行われた商談会も好評に終わった。この視察後、新光三越から旭川サイドに正式に出展のオファーがあり、旭川物産協会、旭川物産販売が実施主体となって旭川市とタッグを組み着々と準備が進められてきた。
物産展は10月12日にスタートした台中店を皮切りに、台北信義店、台南西門店、高雄左営店の順に4店舗のリレー形式で開催される。ラストとなる高雄左営店の最終日は12月17日という、約2カ月にわたるロングランだ。

ラーメン博覧会も開催
今回の物産展では長野や沖縄、北海道からは富良野、新日高、富良野の出展もあるが、メーンとなるのはもちろん旭川。テイルンテイルを再現するブースで旭山動物園を大々的にPRするほか、旭川駅立売㈱のブースでは北海道米と海の幸をふんだんに使った「海鮮弁当」を販売。梅光軒も出展しアツアツのラーメンを実演販売する。さらに「ラーメン博覧会」とネーミングされたブースもあり、旭川の藤原製麺、須藤製麺、北海製麺をメインに北海道内で販売されている約100種類の乾麺が展示販売される。
旭川をPRするためのイベントも実施される。冬の観光をPRするDVDを上映するほか、旭山動物園クイズ、食べマルシェで人気を集めた「旭川麺投げゲーム」などを企画。ラストの会場となる高雄左営店には旭山動物園の坂東元園長が登場してイベントを盛り上げる。
旭川物産協会の豊島保夫専務は「台湾の百貨店はバイヤーが足を運ぶケースは少ないが、今回は新光三越4店舗のバイヤーが来旭し商品も自ら選定した。動物園売店を再現するスタイルは海外では初めての試み。中流層に旭川を知ってもらうのが狙いだが、新しい切り口で台湾の方たちに喜んでいただけるはず」と期待をかける。
今年1月には高雄市のデパート大立百貨で海外初となる「旭川物産展」が開かれたが、売り上げが当初の見通しを大幅に下回った。デパートの集客力不足もあったようだが、新光三越は台湾屈指の百貨店。昨年の札幌メーンの物産展も盛況に終わっており、新たな客層の開拓を目指す旭川にとってまたとない好機となりそうだ。

ハンバーグが主力の洋食屋、買物公園に

9月20日、買物公園通りの旭川フードテラス(5条通7)1階に、ハンバーグをメーンにした洋食レストラン「バーグマン」がオープン。道内産の肉や魚介類、野菜を極力利用したメニューは、メーンのハンバーグなどの肉料理からパスタ、ピザ、グラタンなど豊富。料理を引き立てるお酒やソフトドリンク、デザートも充実して、家族連れや結婚式や歓送迎会の2次会など、多彩な目的に使える。「カウンター席もありますから、仕事帰りにちょっと一杯と、お一人でも気軽に立ち寄ってください」とは、運営するプリコグループの田澤尚英社長。
看板メニューの「バーグマン」は、国産和牛と名寄産のひまわり豚の合挽きで作った2段重ねのハンバーグ。間にさっぱりしたチーズがアクセントになりボリューム感はたっぷり。それにスープとサラダ、ライスがついて1280円(税込)。

バーグマンが買物公園に登場

10月4日からはじまったオープンフェア第2弾(10月31日まで)では、ランチ(11:30~15:00)とティータイム(14:30~17:00)、ディナー(17:00~22:00、ラストオーダー21:30)の各時間帯でお得なプランが用意されている。
ランチは、日替わりのパスタセット(スープ・サラダ付)が880円(税込)と、ハンバーグセット(スープ・サラダ・ライス付)が980円(税込)とお得。飲み物もサービス。
ティータイムは、日替わりのケーキセットがワンコインの500円(税込)で、ドリンク付は80円増し。
ディナーは、パーティーコースが通常3500円を2980円(税込)で提供する(1日限定2組・要予約)。3人から30人まで受け付け、10人以下なら当日でも受け付ける。料理7品は、パスタやピザ、グリルチキン、デザートなどかなりのボリュームで、価格をうんと上回る満足感が得られる。もちろん、ドリンクは飲み放題。
生ビールは、〝氷点下のアサヒスーパードライエクストラゴールド〟。冷えた専用グラスに注がれ、マイナス2・2度に冷やされた切れ味のある味は料理にぴったり。このビールは市内でも扱っているお店が少なく、ぜひ一度味わってみたい。ビール以外にもお酒の種類は豊富で、場面に合わせていろんなお酒を楽しめる。他にもパーティーコースは、2500円から5000円まであり、プランにあわせて相談できる。
1日を通しての特典は、イタリアンジェラートが通常300円を20%オフの240円(税込)と、生ビールを含めたお酒全品を同じく20%オフで提供する。
田澤社長は、「買物公園に少しでも賑わいを取り戻すため、出店しました。この通りには、洋食をメーンにしたお店は少ないので、きっと気に入ってもらえると考えています。今後は、グループの居酒屋で好評の笹豚や旬の食材などを使ったメニューも提供します。楽しみにしていてください」

「医療の街」にもこれだけいる「モンスター患者」

 「何時間も待ったんだからタクシー代を出せ」「順番を後にされたから診療代は払わない」───。病院で医師や看護師に理不尽な要求やクレームをつける「モンスター患者」が医療の街・旭川でも後を絶たない。医療現場から聞こえてくるのは「もはや日常茶飯事。まともに対応していたらこちらの身がもたない」というため息混じりの声。

「タクシー代を払え」
「モンスター患者は1日に数人は必ずやってくる」とあきらめに近い表情で話すのは旭川市内で民間病院を経営するA氏。救急の患者が多いA氏の病院は規模が大きく、待ち時間が長くなることもしばしば。しびれを切らした患者が診察室に入るやいなや、「何時間待たせるんだ」と怒鳴り散らす姿は珍しくない光景だという。
「こんな患者は今や当たり前。平気で医者を『お前』呼ばわりするし言葉づかいも悪いが、もう慣れっこ。医局の仲間で集まるとこうした患者の話で持ち切りになる」と話す。
医師や看護師に無理難題を押し付けるモンスター患者はもはや珍しくない存在だ。医療現場では暴言や暴力を繰り返したり、理不尽な要求やクレームをつける患者が後を絶たず、心理的なストレスから休職、離職する医療従事者も少なくない。患者側の行為がエスカレートして警察沙汰になるケースも起きているほどだ。
「医療の街」と呼ばれる旭川は多くの医療機関が点在するだけに、モンスター患者にまつわる話は枚挙にいとまがない。A氏はこんな驚くべき実態も語ってくれた。
「救急車で朝の8時前に患者が来た。それほど具合が悪い様子ではなかったので理由を聞くと『朝一番で診察をして欲しいから救急車を呼んだ』と言う。明らかに救急のケースではないので説得して通常の診療時間まで待ってもらい最初に診察をしたが、帰り際に『救急車で来たのに待たされた。帰りは救急車で送れ。それが出来ないならタクシー代を寄こせ』と要求してきた」

(続きは月刊北海道経済11月号でご覧ください)

副署長のあきれたセクハラ三昧

捜査用小型カメラの映像が証拠 現役署員が本誌に怒りの証言
辞職に追い込まれた旭川東警察署副署長
女性職員にあきれたセクハラ三昧

 北海道警察は9月18日、部下にセクハラ・パワハラ行為をした疑いがあるとして、旭川東署の林昭好副署長(58)を旭川方面本部警務課付とし、10月1日には停職1ヶ月の処分を下した。林副署長は11日付で辞職。同氏は昨年3月着任。署内ではセクハラやパワハラ行為がないか監督する立場だったが、一体何があったのか。署内の生々しい実態を今も旭川東署に勤務する人物が証言した。

捜査用カメラで
セクハラを立証
本誌に情報を寄せたのはAさん。「署内では自分が正しいことをしていても、上司に刃向かったととられ、署内には居にくくなるかもしれないが……」。出世のコースから外れるのを覚悟で署の内情を明かしたのは、乱れきった実態に一人の警察官として我慢がならなかったからだ。

副署長が更迭された旭川東警察署

以下、Aさんやほかの警察関係者の証言をもとに、林昭好副署長の暴走ぶりを再現してみると……。
林副署長にとって、女性へのボディタッチは〝挨拶代わり〟。署内で尻を触ることなど当たり前だった。資料室で女性を壁に押し付けたこともあった。
昨年のある夏の日、市内の旅館で開かれた署内の飲み会の席で、「今夜は暑いだろう」と言いながら、林副署長は同席した女性警官のブラウスやTシャツをまくり始め、「汗をかいてるだろう」と腋の下に両手を入れたり、胸をさわったりした。
2次会のカラオケボックスでは、スキンシップと称して自身の膝の上に女性署員を乗せ、後ろから胸を揉んだ。「私、彼氏がいるので」と拒まれても、ズボンの上から太ももに手を伸ばすなどの行為が続いたという。

(続きは月刊北海道経済11月号でご覧ください)