主な記事– category –
-
再調査委設置にいじめと死亡の因果関係諮問
旭川市内の公園で昨年3月、凍死体で見つかった市立中学2年の広瀬爽彩(さあや)さん(当時14)がいじめを受けていたとされる問題で、遺族の意向を受け今津寛介市長が設置する再調査委が12月22日、初会合を開く。いじめと死亡の因果関係などを諮問し、2023年内を目途に答申したい考えだ。冷たい雪の上に身を横たえた少女の思いを掬(すく)い、旭川市・社会全体で共有すべき課題を掘り起こすことができるか否かが焦点で、真相解明をいじめと自死の因果関係の有無に収れんした調査では、不十分な成果となりかねない。(記事は2022年12月12日現在) 尾木氏ら5人で構成 旭川市は当初、再調査委を11月中に設置・初会合を開く予定だったが、委員の選任が難航した。再調査委は発達教育学や児童の精神... -
コロナ借金〟反動で倒産急増の恐怖
新型コロナの感染拡大で厳しくなった中小企業の資金繰りを支えた無利子、無担保「ゼロゼロ融資」の返済が始まった。企業倒産を歴史的低水準に抑える効果はあったが「倒産は免れたけれど、返済資金がない」と道北の企業がいま頭を抱えており、一転、倒産増加の懸念が出てきた。生活福祉資金の返済も始まり個人破産多発も心配される。 歴史的低水準 新型コロナウイルスが〝襲来〟した2020年は国内の企業倒産が、30年ぶりに8000件を下回った。毎年200件台だった北海道の企業倒産も175件と、低水準。道北地区(上川、宗谷、空知の奈井江以北)も24件にとどまり、1971年に東京商工リサーチ旭川支店が調査を開始して以来、最少となった。 20年2月以降の感染拡大に対応して、急速に悪化した... -
629ぺーパン川氾濫 人災認めた道
工事現場付近のぺーパン川(早苗橋から)=10月中旬 今年6月下旬の大雨に伴い旭川市東旭川町で河川改修中のぺーパン川の工事箇所から水があふれ、近くの民家2戸に床上浸水などの被害が出た問題で、事業主体の道は工事施工に伴う人災だったと認め、被災した2世帯に対する補償を決めた。被害発生から3ヵ月後にようやく下った補償の判断を遅きに失したと見る住民は少なくなく、家が水浸しとなった被災者の男性は、説明に来た道職員に「『ちょっと遅いんでないか』って言ってやった」との不満を口にする。道は依然として「ミス」や「瑕疵」を認めておらず、水があふれた詳細な経緯は明らかにされていない。 床・壁・戸に残る被害の痕 6月28日から29日にかけ、前線を伴った低気圧の影響で... -
ついに浮上した〝銀座商店街再開発〟
この区画にビルが建設される見通し 明治時代から続く「旭川銀座商店街」。誕生時から昭和にかけては連日多くの買い物客でにぎわったが、時代の変化の影響で徐々に客足が遠のいた。いまも三番舘をはじめとする個性的な人気店はあるものの、「新陳代謝」が進む買物公園と比較すれば銀座商店街の近況は市民にとり寂しい限り。しかしその銀座でようやく再開発計画が具体化した。三番舘・第一市場・銀ビル、そしてモダグループの所有する区画を合わせて活用する大規模なプロジェクトだ。狙い通り宿泊観光客を増やし、「旭川経済の起爆剤」になれるかどうかに注目が集まる。 にぎわった芝居小屋 「旭川銀座商店街」の歴史は明治時代までさかのぼる。今年は旭川市の市制施行100周年の節目だ... -
特別栽培米でせんべいを共同開発
写真左から茂木浩介社長、島山守穗組合長、村本暁宣社長 北海道を代表する米どころとして知られる旭川。その魅力を全国にアピールしようと、特別栽培米「ゆめぴりか」を原材料としたせんべいをJAあさひかわと壺屋総本店、日本醤油工業が3社で共同開発した。こだわりの特別栽培米を壺屋総本店の協力工場が独自の技術で加工し、厳選生産された生しょうゆで味を付けた逸品は、市民はもちろん観光客向けのギフト商品として広く全国にPRしていく考えだ。 地元企業とコラボ 旭川で生産された特別栽培米を使った米菓のコラボ企画を提案したのは、壺屋総本店の村本暁宣社長。親交のある米農家から、「北海道は米どころでありながら、新米の時期にイベントや祭りが少なく、なかなかアピールす... -
「父は僕がやることを 喜んでくれると思う」川村晴道さん
4代目館長に就任予定の川村晴道さん(手前)と母の久恵副館長 「父は僕がやることを(館長になることを)喜んでくれると思う」─。日本最古のアイヌ博物館「川村カ子トアイヌ記念館」(旭川市北門町11丁目)=私設=の3代目館長で、アイヌ文化の伝承指導・普及に努め先住民族の復権に取り組んだ川村兼一さんが亡くなって1年7ヵ月。館長不在のまま公費を投じた新館の工事が始まった。上川アイヌの人たちの新しい幕開けを告げるかのような槌音(つちおと)をBGMに、副館長の川村久恵さん、愛息・晴道(はると)さんが胸にしまう思いに耳を傾けた。(収録日 8/19) 現施設の隣り来夏オープン─新館の建設が始まりました。久恵 上川アイヌの首長だった川村イタキシロマが1916年... -
代金払って購入した車を「返せ」と言われる理不尽
今年6月末に事業を停止し旭川地裁に自己破産を申請する予定になっている㈲島田自動車工業(旭川市東鷹栖5線18号、島田文則社長)に絡んで多大な被害を受けているという女性ユーザーがいる。聞けば「島田自動車から買ったクルマを返してほしいとディーラー側が言ってきた」というのだ。代金の大半はすでに島田自動車に支払い済み。それをいまさら返せとは─女性は理不尽な仕打ちに悩んでいる。 島田自動車工業 売買できない車を買ってしまった 島田自動車工業は1977年に創業、91年2月に資本金300万円で有限会社とし、自動車整備、車検のほかスズキ旭川北自動車副代理店として、新車や中古車の販売も行っていた。 東鷹栖地域を中心にユーザーから信頼を集め、5年前にはホイールアライ... -
死亡者なぜか急増 新型コロナが間接的に影響?
471人─今年5月に死亡した旭川市民の数は、インフルエンザが流行する冬以外の時期としては異例の人数だ。旭川市の発表によれば、同じ月の新型コロナウイルスによる死者数は3人しかいなかった。他の感染症や事故などは報告されておらず、前後の月との100人以上の差は、専門家が認識していない間接的なコロナの影響によってひきおこされた可能性がある。 毎年の死亡数は出生数の2.5倍 高齢化社会は多死社会でもある。旭川市内の死亡数は2013(平成15)年には3894人だったが、増加を続けており、2021年には4736人が亡くなった。同年の出生数は1841人。生まれる人の実に2.5倍の人が死亡するのだから、人口が減るのも無理はない。さらなる高齢化社会の到来で、年間の死亡数が5000人の大台に... -
〝コロナ給付金不正〟報道に激怒 東国幹衆院議員「すべて話す」
東国幹衆議院議員の名前が、地元の有権者にとっては喜ばしくないかたちで「全国的」になった。週刊新潮9月1日号の記事によれば、東氏が所有する会社の元社長が新型コロナウイルス関連の家賃支援給付金をだまし取った疑いで道警が捜査を行っており、関与した人物を含め事情聴取を受けているというのだ。本誌の取材に応じた東氏は、「経営は任せきりにしており、不正に私個人はまったく関与していない」と強調。疑惑の中心にいる元社長の行為の悪質性を考えれば、東氏とその会社はまんまと利用されたようだが、東氏の後援者からは「襟を正すように」といった厳しい注文も出ている。 「当選のイメージ湧かなかった」 焦点となっている会社は国土建設㈱(札幌市白石区北郷5条3丁目、資本... -
来春旭川市議選 自民が5人の新人擁立
来年4月の統一地方選。各種選挙が予定されるが旭川市民とって一番身近なのは市議選。本番までまだ8ヵ月の猶予はあるが、新人候補の顔ぶれがそろってきたこともあり、戦いの構図が見え始めている。特徴的なのは昨年のトリプル選挙の余勢をかってか、自民党が5人もの新人を市議会に送り込もうとしていること。今津寛介市長の安定与党を築こうとする強い意気込みがみられる。さて、次期市議選はどんな展開になるのか。(記事は8月5日現在、文中敬称略) 勇退決めた現職は2人だけ この記事の制作にあたって本誌は現職の旭川市議会議員34名の自宅にアンケート調査票を送った。質問は来春の市議選に「立候補する」「立候補しない」「考慮中」の3項目から一つ選んでもらうもので、回答は郵送...