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小麦王国 ハルさんの本格コーヒー
旭川市2条通9丁目でNPO法人asatanサポートが2023年秋にオープンさせた就労支援B型事業所『小麦王国』。午前11~午後3時は本格的な筑豊豚骨ラーメンが楽しめ、営業時間中は手作りパンも購入できる。午後2時から4時まで味わうことのできるのが、この店の「バリスタ」、ハルさんこと大山晴久さん(45歳)が淹れるハンドドリップコーヒー。いきいきと働くハルさんや、この店の取り組みについて取材した。 雑味や苦み、渋み、出さない工夫 記者が訪れた日の豆は「ケニアレッドマウンテンAAの浅め」と「深め」。ケニアの高原地帯の肥沃な赤土の恵みを凝縮した豆には、ケニアならではの柑橘系の酸味やしっかりとした質感が備わっているとされる。 記者が一口飲んで感じたのは雑味のなさ。焙... -
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サツマイモプロジェクトに追い風
病害で全国的な品薄を受けてJAあさひかわが新たな試みとして挑む「さつまいもブランド化プロジェクト」。温暖化にも伴い新たな産地としての期待が高まっているが、2023年の記録的猛暑で生育に必要な積算温度を優に超え、品質も甘みがのって良好だ。思わぬ追い風となり、プロジェクトに参加する生産者も作付面積も倍増している。 サツマイモ人気後押し、新たな産地として期待 その病害とは「サツマイモ基腐れ病」のことだ。株の立ち枯れやイモ自体が腐敗する病害。感染は九州の鹿児島で発生し、勢いを増して関東地方にまで波及するほど広がりをみせた。サツマイモの主産地は鹿児島・茨城・千葉3県で全体の約7割を占めるが、国内で2018年に初めて確認されると収穫量が減少し全国的な品... -
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ラピダス半導体工場が電気〝大食い〟
北海道の産業界にとり大きなニュースが、2023年9月の半導体メーカー「ラピダス」(千歳市)の工場着工。しかし、半導体製造に不可欠な電力供給が十分とはとても言えない。北海道電力泊原発の稼働再開のメドも立っておらず、ラピダスが道内の電力需給をさらに危うくさせる可能性はないのか─。 台湾TSMCは約500万世帯分 23年夏、台湾で報じられたニュースが、経済に占める半導体産業の比率の大きさを改めて現地社会に印象付けた。「TSMC(台湾積体電路製造)の2022年の電力消費量が210・8億キロワット時(kwh)に達し、台湾の電力総需要の7・5%を占めた」。2022年は世界の半導体需要が伸び悩んだ1年。それでも1年で30億kwhも電力消費量が伸びた。 世界を代表する半導体メーカーの一つとして... -
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人口25万「帯広圏」気が付けばすぐ後ろ
戸建て住宅の大きさ、飲食店の単価、屋台街の繁盛ぶりなどから、帯広圏を訪れて旭川市との経済格差を感じた市民も多いはず。釧路を抜いて道東最大の都市となった帯広だが、その周囲にある3つの町と一体的に発展しており、「帯広圏」の実力はさらに強い。合計人口はすでに約25万人。これからも旭川市の人口減少が続けば、帯広が「道東・道北最大の都市」になるかもしれない。 十勝川をはさみ連続する市街地 JR帯広駅のある帯広市中心街から国道を北に向けて進み、十勝川にかかる十勝大橋を渡った先にあるのが音更町。やがてJA木野の運営する商業施設「ハピオ木野」が目に入る。天井の高い約2000平方メートルのスーパーに並ぶ商品は、旭川のスーパーと比較して高級感が目立つ... -
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台湾順天堂が当麻で機能性食品製造
台湾の漢方製薬大手「順天堂」が合弁会社をつくり、エゾシカの角を使った機能性食品の製造拠点を当麻町の旧北星小学校(北星1区)に設け、来年10月には本格稼働させる見通しだ。順天堂としては日本で初めての製造拠点となり、当麻町が進める「食・木・花育」政策にも合致した地域創生に協力して取り組む。 食・木・花育にも共感 薬用資源の安定調達も 順天堂は、自然に由来する動植物などを原料とする漢方医薬品メーカー。健康食品、ペット用健康食品などの製造販売ほか製造受託等も行っている。販売網は世界26ヵ国に及び、アメリカ、ヨーロッパ、東南アジアなどの輸出にも力を入れている。アメリカには製造拠点を構える。順天堂台湾台中工場は2007年、日本厚生労働省から「医薬品外... -
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「担い手不足」の声にハンターが抱く違和感
死傷・目撃件数がここ数年急増するなどクマとのあつれきが高まるとともにハンター不足が声高に叫ばれる。こうした社会状況に違和感を口にする狩猟関係者は少なくない。「ハンター不足が、駆除の担い手不足と解釈されている」。市街地・人里に生息するアーバン・ベア(都市型クマ)が増える中、「ハンターは住民を守る公的存在」とはき違える社会の過度な依存と狩猟関係者のギャップは大きい。 狩猟免許年々減少 わな猟が主力に 「我々は、狩猟を趣味にしている一個人の集まりに過ぎないんです。狩猟がメインで、駆除はあくまで二義的なものでしかない」。北海道猟友会旭川支部長の髙梨秀二さん(73)は、ハンターへ注がれる社会のまなざしに対して違和感を口にする。ここで、ハンターの... -
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まるでドミノ倒し ピザ販売店に異変
2021年6月に旭川初進出を果たし店舗数を増やしていった宅配・持ち帰りの「ドミノ・ピザ」だが、旭川市内の3店舗が一斉に臨時休業となった。コロナ明けによる需要の変化が影響しているようだ。 当分の間… 休日のランチや誕生会、趣味のサークルの打ち上げなどで頼みたくなるデリバリーピザ。〝御三家〟といわれるドミノ・ピザ(以下、ドミノ)、ピザーラ、ピザハットは旭川にもそろい踏みし集客を競っている。 全国店舗数ではドミノが業界ナンバー1で、旭川には21年5月に2条16丁目のセブンイレブンあとに「旭川2条店」をオープンさせ、続いて「旭川パワーズ店」「旭川緑が丘店」「旭川春光店」と一挙に4店舗体制とした。ところが10月に入って突然、春光を除く3店─2条、パワーズ、緑が... -
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ムネオ維新離党で維新の独自候補擁立早まる?
「ロシアの勝利を100%確信している」─所属する日本維新の会に事前の届け出をせずにロシアを訪問し、ウクライナに侵攻したロシアに肩入れするような発言を現地のマスコミを通じて行った鈴木宗男参議院議員に対する除名処分を前に、鈴木氏は自ら離党した。今後も新党大地代表として残り約2年の議員任期を全うするとみられるが、北海道の政界への影響は小さくないとの見方がある。全国進出を狙う維新が、北海道の地方議会での候補擁立を加速するというのだ。旭川や上川では自民党の議員の多くが鈴木氏と密接な関係にあり、これまで維新の候補はいなかったが、維新が遠慮することなく旭川を含む地方都市の議会で候補を擁立すれば、札幌市議会や仙台市議会のような「躍進」の可能性も... -
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フラワーランドかみふらの再生へ
富良野盆地開拓の発祥の地とされる上富良野町草分地区。そのエリアを見渡せる小高い丘に開設された観光農園フラワーランドかみふらの(西5線北27号)が新たに生まれ変わる。外国人富裕層をターゲットに〝ミュージアムホテル〟と称したコンドミニアムを敷地内に建設する見通し。開発を手がけるのは小樽市の不動産開発「日本信達㈱」を中心とするフラワーランド再生チームで、世界的に活動する環境アーティストも顔をそろえる。(文中敬称略) 「絶望」を「希望」に変えた先人たちに敬意 季節ごとにジャーマンアイリスをはじめ、ラベンダー、マリーゴールドやサルビア、ルピナス、ヒマワリ、金魚草などの花が彩るフラワーランド。その10万平方メートルに及ぶ広大な花畑の傍らに立つシンボ... -
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2027年 旭川の農業が危ない!
本誌既報の「水田活用の直接支払い交付金」の制度厳格化。転作に協力してきた農家の大幅収入減は不可避だが、その衝撃を和らげるため導入される新しい制度は、金額が不十分な上に、これまでに採択された旭川市内の農家はごく一部。従来制度の期限が切れる2027年、条件が悪い農地での耕作は収支が合わなくなり、放棄地が激増するとの見方も生じている。 コメ以外の生産 奨励してきたが 「数年後、旭川の農業が大きな打撃を受ける。条件が比較的優れている農地は生き残れるかもしれないが、あまり良好でない農地は放棄されるだろう。郊外の農地はどこも雑草が伸び放題といった状況に陥るかもしれない」との危機感を口にするのは、旭川市の郊外で広大な農地を管理している農家だ。 懸...