「ドル箱」台湾に旭川を売り込め!!

新光三越でロングラン物産展スタート

 台湾最大手の百貨店・新光三越で旭川をメーンとした日本物産展が10月12日にスタートした。2ヵ月にわたるロングランの物産展では旭山動物園の東門売店を再現するというユニークな手法で旭川の観光と物産をPR。旭川観光の〝ドル箱〟と言われる台湾人観光客の底上げをはかる。

窮地から救う
香港と並んで旭川観光の「ドル箱」と呼ばれる台湾は、低迷が続く旭川観光には重要な存在。東日本大震災の影響で一時は観光客が完全にストップするという窮地から救ってくれたのも台湾からの観光客だった。復興航空やエバー航空のチャーター便がいち早く運航を再開し、台中に本社を置く世界最大手の自転車メーカー・ジャイアント社のサイクリングツアーも旭川サイドの呼びかけに応えて予定通りに開催されるなど反応が早かった。
市観光課がまとめたデータでは、2011年度の旭川市における外国人宿泊者数の1位は香港で台湾は2位。今年7月には復興航空の旭川─台北線に旭川2路線目となる国際定期便が就航し、客層の広がりが期待されている。

4店舗リレー形式
復興航空の就航を機に台湾人観光客の底上げを狙う旭川に新たな好機が訪れている。
台湾最大手の百貨店「新光三越」から国内4店舗によるリレー形式の物産展の話が舞い込み、その第一弾が台中店で10月12日にスタートしたのだ。
新光三越は台湾の新光グループと日本の三越の合弁会社が展開する台湾ナンバー1の百貨店。台湾でデパートといえば「新光三越」と誰もが口を揃えるほどのブランド力を誇り、国内に13の支店を展開している。
新光三越では毎年、日本各地の名産品を集めた物産展を開いており、昨年は「北海道の物産と観光」をテーマに掲げ、札幌をメーンとした物産展を開催。札幌を中心に道内からは25社が出展し、札幌観光のオリジナルグッズのプレゼント観光に関するクイズ大会などが実施され、多くの人出で賑わった。
今年の物産展の中核として白羽の矢が立ったのが旭川。今年6月には新光三越の幹部と8人のバイヤーが視察のために来旭。特に好評だったのが旭山動物園東門の売店「テイルンテイル」で、ぬいぐるみや動物園のオリジナルグッズ、菓子、ラーメン、地酒など多岐にわたる商品構成、旭山動物園の行動展示を思わせる趣向を凝らした店内のディスプレイに注目した。同日午後に旭川観光情報センター2階で行われた商談会も好評に終わった。この視察後、新光三越から旭川サイドに正式に出展のオファーがあり、旭川物産協会、旭川物産販売が実施主体となって旭川市とタッグを組み着々と準備が進められてきた。
物産展は10月12日にスタートした台中店を皮切りに、台北信義店、台南西門店、高雄左営店の順に4店舗のリレー形式で開催される。ラストとなる高雄左営店の最終日は12月17日という、約2カ月にわたるロングランだ。

ラーメン博覧会も開催
今回の物産展では長野や沖縄、北海道からは富良野、新日高、富良野の出展もあるが、メーンとなるのはもちろん旭川。テイルンテイルを再現するブースで旭山動物園を大々的にPRするほか、旭川駅立売㈱のブースでは北海道米と海の幸をふんだんに使った「海鮮弁当」を販売。梅光軒も出展しアツアツのラーメンを実演販売する。さらに「ラーメン博覧会」とネーミングされたブースもあり、旭川の藤原製麺、須藤製麺、北海製麺をメインに北海道内で販売されている約100種類の乾麺が展示販売される。
旭川をPRするためのイベントも実施される。冬の観光をPRするDVDを上映するほか、旭山動物園クイズ、食べマルシェで人気を集めた「旭川麺投げゲーム」などを企画。ラストの会場となる高雄左営店には旭山動物園の坂東元園長が登場してイベントを盛り上げる。
旭川物産協会の豊島保夫専務は「台湾の百貨店はバイヤーが足を運ぶケースは少ないが、今回は新光三越4店舗のバイヤーが来旭し商品も自ら選定した。動物園売店を再現するスタイルは海外では初めての試み。中流層に旭川を知ってもらうのが狙いだが、新しい切り口で台湾の方たちに喜んでいただけるはず」と期待をかける。
今年1月には高雄市のデパート大立百貨で海外初となる「旭川物産展」が開かれたが、売り上げが当初の見通しを大幅に下回った。デパートの集客力不足もあったようだが、新光三越は台湾屈指の百貨店。昨年の札幌メーンの物産展も盛況に終わっており、新たな客層の開拓を目指す旭川にとってまたとない好機となりそうだ。