2021年5月– date –
-
ヨーカドー後継にトライアル
「盛者必衰」─かつては小売業界の「主役」のひとつだった総合スーパーだが、近年は苦戦を強いられている。その一つ、イトーヨーカドー旭川店がついに閉店した。道内各地で閉店が相次ぎ、過去十数年、何度もうわさされてきた店舗の閉鎖がついに現実のものになった。その一方で、24時間型のスーパー「トライアル」が後継テナントに決定。来年3月末に耐震補強工事が完了した後でオープンする見通しとなった。 強みだったはずの駐車場が欠点に 1980年にオープンしたイトーヨーカドー旭川店が、40年余りにおよぶ営業を終え、最終営業日となった5月9日にシャッターを下した。店員らは外から姿が見えなくなるその瞬間まで、深々と頭を下げていた。 オープン時、イトーヨーカドーは旭川小売... -
コロナでも富良野の高級不動産堅調
本誌でも過去に何度か伝えている通り、外国の富裕層が富良野地区の不動産に注目している。ニセコで多くの物件を販売した実績をもつ「H2グループ」は2017年に富良野支店を開設し、高級コンドミニアムを販売してきた。コロナ禍のために海外バイヤーの来日は途絶えたが、ネットのライブ中継で物件の特徴を伝え、富裕層との商談を成立させているという。 北の峰通沿い 富良野スキー場(北の峰ゾーン)のゴンドラ駅と道路を挟んで向かい合う現代的な外観の建物がある。「フェニックス・フラノ」と名付けられたコンドミニアムだ(2016年築)。プロジェクト管理を手掛けたのは虻田郡倶知安町に本社を置く北海道トラックスだ。 このプロジェクトをきっかけに北海道トラックスは富良野支店を開設... -
クリスタルホール 問われるプロポーザル の意義
ステージ上で踊り、歌い、語る人が主役だとすれば、それを袖で見守るのが舞台のプロたち。旭川市は旭川市民文化会館・大雪クリスタルホールという主要なホールの舞台業務を民間業者に委託している。今年の1月から3月にかけて行われたクリスタルホールの舞台業務受託業者を選ぶ公募型プロポーザルで、長年この業務を受託していた業者を破って別の業者が選定を受けたが、その手法が議論を呼んでいる。他の業務分野を含め、公募型プロポーザルに参加する業者の姿勢に影響しそうだ。 評価点14点差で受託業者が交代 旭川市大雪クリスタルホール。収容人数は旭川市民文化会館より少ないものの、音響効果に優れ、音楽関連の催しが数多く開催されている。こうしたホールは音響、照明、舞台... -
旭川の社福に「解雇無効」の重い判決
旭川市内のある社会福祉法人が「懲戒解雇は無効だ」として元常務理事だった職員から訴えられていた地位確認等請求事件に4月16日、旭川地裁から判決が言い渡された。判決は「解雇は合理的理由を欠き、相当性も認められず無効」というもので、原告の元職員の言い分が通った。景気低迷が続く近年、解雇をめぐる労働審判や裁判が件数を増しているが、この裁判、いったいどんな内容の争いだったのか。敗訴した社会福祉法人は、この先争っても負担が大きくなるとして控訴を断念している。 理事解任を解雇と誤解した理事長 この社会福祉法人は住宅型有料老人ホームやグループホーム、小規模多機能など介護事業4施設、共同生活援助や生活介護など障害者支援事業3施設を運営している。理事長は... -
2021年06月号の主な内容
1