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2025年05月号の主な内容
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旭川ゴルフ倶楽部再建 アイ・グループが主導へ
経営が悪化している旭川ゴルフ倶楽部が2月22日に開いた株主総会で、大野謹慶社長に代わる新しい経営者として紹介されたのは土木・舗装・解体・福祉など幅広い事業を経営するアイ・グループの池生秀美会長だった。土木工事のノウハウという、ゴルフ場の経営に直接的に役立つ強みを持つ池生氏は、名門・旭川ゴルフ倶楽部の再建は十分に可能との見方を示すが、前提条件となるのが所有権が多くの株主に分散している現在のメンバーシップ制から、オーナーが強力に改革を主導できるオーナシップ制への移行。3月15日に開催される株主総会で従来の株主から同意を取り付けられることができるかどうかが、旭川ゴルフ倶楽部の命運を左右する。 土木工事のノウハウ 予定通り2月22日に開催された... -
カワムラホーム 新潟でM&A
㈱カワムラホームが新潟県妙高市の住宅メーカー、ヤマダコーポレーション㈱のすべての株式を取得して、完全子会社化した。カワムラホームは「北海道に住まいの相談窓口を作る」というミッション、2030年に北海道ナンバーワンの住宅新築・リフォーム・不動産会社になるとの目標を掲げるが、早くもその先にある全国展開に向けて一歩を踏み出した。 2月には札幌で15棟 新潟進出に触れる前に、昨年4月に「カワムラ」から社名変更したカワムラホームの最近の動きに注目したい。札幌市内で不動産事業と住宅の新築事業を強化しながら、「カウイエ」ブランドの中古住宅リノベーション専門店は4店舗まで増加。もう1店の開設が予定されている。注文住宅については昨年12月にマイホームセンター... -
旭川電気軌道の全株式取得 ファンドの狙いは?
投資ファンドJWP(ジェイ・ウィル・パートナーズ)が管理運営する合同会社JGE(ジェイ・ジー・イー)が、旭川電気軌道の発行済み株式を取得する。資本業務提携により、乗務員確保や車両更新など直面する課題に札幌観光バス(札幌市)、北海道北見バス(北見市)と連携して取り組むとしているが、真の狙いは別のようだ…。 スポンサー就任 「株式会社ジェイ・ウィル・パートナーズと共に旭川電気軌道株式会社の新スポンサー就任のお知らせ」とのタイトルのプレスリリースが、道内2社のバス会社─札幌観光バス㈱(札幌市清田区美しが丘、福村泰司代表)と北海道北見バス㈱(北見市南町、福村泰司代表)─のホームページにアップされたのは2月21日。文面は以下の通りだ。 「北海道北見バスおよび札幌... -
2025年04月号の主な内容
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新アリーナと東光複合施設合わせて290億
旭川市総合体育館(ネーミングライツの売却で現在の呼称は「リクルートスタッフィング リック&スー旭川体育館」)に代わる花咲スポーツ公園新アリーナの基本計画案がまとまった。ヴォレアス北海道のホームとして、また旭川市・道北の住民のスポーツの場として活用されるが、その整備には190億円もの費用が必要とされる。市の厳しい財政事情を考えれば、BOTなどによる民間の力の活用や、従来から計画されていた東光スポーツ公園での複合体育施設整備との重複の防止が必要だ。 SVリーグの条件満たす 「花咲スポーツ公園新アリーナ等基本計画(案)」と題された資料が、1月22日の旭川市議会建設常任委員会に提出された。「メインアリーナの収容人数は移動席を含め5000人」「多様なイベ... -
食材高騰が直撃 給食大ピンチ!
食材の高騰で学校給食が大ピンチ。肉料理の部位の変更や規格外野菜の活用、安価な食材でボリュームを確保するなどの工夫を続けてきたが「もう限界!」との声が聞こえてくる。万策尽きて給食費値上げに踏み切る市町村続出! 6万円超え 市場調査会社によると、2024年の飲食料品値上げは累計で1万2000 品目を超えた。 食品分野ごとに値上げ率をみると、加工食品が14%、調味料16%、酒類・飲料23%、菓子18%、乳製品10%、パン8%などとなっている。米は地域によって変動があるが、北海道では昨秋の新米で5キログラム1袋の価格は税込みで3000円を超え、前年と比べて3~5割も高くなった。 25年に入っても1月2月と引き続き値上げ品目が数多く、年間通して値上げラッシュは継続するものと見られ... -
ペーパンの未来を育てる会の「移住作戦」
過疎化に悩む東旭川ペーパンの米原瑞穂地区で、空き家を活用して移住者を呼び込む活動がスタートした。米原瑞穂地区市民委員会と地区の有志が立ち上げた「ペーパンの未来を育てる会」の挑戦。空き家の持ち主と移住希望者の橋渡しを行う取り組みだ。すでに2組の移住が決まっており、同会では「かつての農村コミュニティを復活させたい」と期待をかけている。 70歳以上が55% 旭川市東旭川ペーパン地区は、牛朱別川支流のペーパン川によって作られた原野に広がるエリア。米原、瑞穂、豊田という3つの地区で構成されている。ペーパンとは、アイヌ語で「甘い水」という意味で、瑞穂エリアにある「上南部水神宮」では、年間を通じて湧き水を汲むことができ、多くの人が訪れる名水のひとつ... -
2025年03月号の主な内容
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土のない畑からトマトを安定出荷
寒冷な気候の旭川では、トマトの出荷は6月から10月までという短い期間に限られているが、東神楽町のロックドリームファクトリー(矢萩修代表取締役)では、「ロックウール栽培」という土を使わない独自の栽培法を確立し、地元産が品薄になる端境期にも安定した量を出荷している。今から30年ほど前、トマト栽培の経験がなかった矢萩社長が、「地元産トマトを年間を通じて提供したい」という思いを抱き、ゼロから取り組んだ挑戦だった。 土を使わない栽培法 ロックドリームファクトリーは旭川の中心部から車で約20分の距離、東神楽町9号北4番地にある。敷地内には、高さ4メートル、奥行き約80メートル、広さ300坪の大型ビニールハウスが11棟並び、トマトをメインに野菜の栽培を行ってい...