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2023年12月号の主な内容
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ムネオ維新離党で維新の独自候補擁立早まる?
「ロシアの勝利を100%確信している」─所属する日本維新の会に事前の届け出をせずにロシアを訪問し、ウクライナに侵攻したロシアに肩入れするような発言を現地のマスコミを通じて行った鈴木宗男参議院議員に対する除名処分を前に、鈴木氏は自ら離党した。今後も新党大地代表として残り約2年の議員任期を全うするとみられるが、北海道の政界への影響は小さくないとの見方がある。全国進出を狙う維新が、北海道の地方議会での候補擁立を加速するというのだ。旭川や上川では自民党の議員の多くが鈴木氏と密接な関係にあり、これまで維新の候補はいなかったが、維新が遠慮することなく旭川を含む地方都市の議会で候補を擁立すれば、札幌市議会や仙台市議会のような「躍進」の可能性も... -
フラワーランドかみふらの再生へ
富良野盆地開拓の発祥の地とされる上富良野町草分地区。そのエリアを見渡せる小高い丘に開設された観光農園フラワーランドかみふらの(西5線北27号)が新たに生まれ変わる。外国人富裕層をターゲットに〝ミュージアムホテル〟と称したコンドミニアムを敷地内に建設する見通し。開発を手がけるのは小樽市の不動産開発「日本信達㈱」を中心とするフラワーランド再生チームで、世界的に活動する環境アーティストも顔をそろえる。(文中敬称略) 「絶望」を「希望」に変えた先人たちに敬意 季節ごとにジャーマンアイリスをはじめ、ラベンダー、マリーゴールドやサルビア、ルピナス、ヒマワリ、金魚草などの花が彩るフラワーランド。その10万平方メートルに及ぶ広大な花畑の傍らに立つシンボ... -
2027年 旭川の農業が危ない!
本誌既報の「水田活用の直接支払い交付金」の制度厳格化。転作に協力してきた農家の大幅収入減は不可避だが、その衝撃を和らげるため導入される新しい制度は、金額が不十分な上に、これまでに採択された旭川市内の農家はごく一部。従来制度の期限が切れる2027年、条件が悪い農地での耕作は収支が合わなくなり、放棄地が激増するとの見方も生じている。 コメ以外の生産 奨励してきたが 「数年後、旭川の農業が大きな打撃を受ける。条件が比較的優れている農地は生き残れるかもしれないが、あまり良好でない農地は放棄されるだろう。郊外の農地はどこも雑草が伸び放題といった状況に陥るかもしれない」との危機感を口にするのは、旭川市の郊外で広大な農地を管理している農家だ。 懸... -
2023年11月号の主な内容
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人口は自然減でも外国人は転入超過
道北では死亡者数が出生数を上回る「自然減」が加速しているが、外国人人口は増え続けて人口減を補っている。東川町や稚内市などが顕著で、旭川市も前年比104人増加した。 外国人の転入増 北海道の人口が減り続けている。今年1月1日時点の住民基本台帳に基づく人口動態によると、総人口は513万9913人で、昨年比で4万3774人減った。減少幅は全都道府県の中で最大だった。 新型コロナ禍で出生数が減り、死亡が出生を上回る「自然減」が加速したことが要因とみられる。 道内主要10市は軒並み減少となったが、減少数が最も大きかったのは旭川市で3774人。函館市の3675人、釧路市の2627人と続く。道都・札幌市も1156人の減となった。 ただ、「外国人人口」は増え続けており、外国人の... -
怒りを上手にコントロール
数年前に本誌で記事化したある職場でのトラブル。被害者が録音していた加害者の声を聞けば、一度火がつくと制御不能に陥る加害者の怒りの感情が最大の原因であることは明らかだった。昨年春には中小企業もパワハラ防止法の対象に加わり、怒りのコントロールがこの地域の企業にとっても重要な課題となっている。市内で活動する「アンガーマネジメント」の専門家に話を聞いた。 怒りで一生をフイに 人間の基本的な感情である「喜怒哀楽」のうち、インターネットの普及で可視化されるようになったのが「怒り」。動画サイトやテレビのニュースを見ると、運転中に些細なことで他のドライバーに対して激昂した人物があおり運転を始めたり、相手のクルマを無理矢理停車させて暴言を浴びせた... -
レクサス旭川周辺 街路樹枯死の謎
雨量が豊富な日本の都市の魅力の一つが街路樹。旭川もいたるところに、春には新緑、夏には深緑、秋には黄色や紅の葉でまちの風景に彩りを添える並木道がある。冬に雪や氷をまとう木々も北海道を代表する風景だ。神楽岡付近の国道237号もその一つ。2012年から15年にかけて街路樹が相次いで枯死したと考えられる全国でも話題のスポットを訪ねた。 器物損壊の疑い この夏、ニュースに最も多く登場した企業の名前は中古車全国大手の「ビッグモーター」だろう。スキャンダルの中心は、修理に持ち込まれた車両に故意に傷をつけて修理代金を水増ししていた疑いだが、この企業の異常性を際立たせているのが、店舗前の街路樹に大量の除草剤をまいて枯死させていたとの情報。店舗所在地の地方... -
2023年10月号の主な内容
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当麻町・アサンテファーム髙栁さん夫妻の挑戦
北海道の雄大な自然に魅かれ、家族で当麻町に移住して昨年から有機農業に挑戦しているアサンテファーム(当麻町北星2区)の髙栁さん夫妻。ご主人の力也さん(42)は、商社や石油プラント企業の元営業マンで、培ったビジネスの手法と、「菌活」に着目し、無農薬栽培で美味しい野菜作りに邁進中だ。 無農薬で栽培 髙栁さん夫妻が経営するアサンテファームは、当麻町の道の駅から車で10分ほどの距離にある。7棟のビニールハウスでは、ミニトマトをはじめホワイトコーン、長ネギ、かぼちゃ、加工用の大玉トマトなど、様々な野菜を栽培している。農場では農薬や化学肥料を一切使用せずに、微生物や菌の力を有効活用した無農薬野菜の栽培に取り組んでいる。 髙栁さん一家は、夫妻と中...