旭川市長選で今津寛介氏当選

 西川将人(52)氏の国政転出に伴い、後継笠木薫前道議(立憲民主・国民民主・社民党推薦=64)と、再挑戦の今津寛介元衆院議員秘書(自民・公明党、維新、大地推薦=44)による一騎打ちが繰り広げられた旭川市長選(9月26日投開票)。激戦を制し「旭川新時代」の扉を開いたのは、今津氏だった。(文中敬称略)

 午後8時過ぎに早くも「当選確実」が報じられると大きな拍手に包まれ、沸き立つ今津選挙事務所(8条通7丁目)。その後、事務所内には続々と来賓が詰めかけ、今津が佳子夫人(47)を伴って9時35分ごろ姿を現わすと、支持者らとグータッチを交わしながら喜び合った。
 旭川商工会議所副会頭の荒井保明選対本部長は自身、15年前に行われた市長選で幹事長を務めたことに触れ、「西川市政の始まりのきっかけを作ってしまいましたが、雪辱を果たすことができました」と晴れやかな表情で語った。その上で、今津には公約をしっかり実現させ、旭川市政が抱える未解決な課題をクリアするため「見える形で実行に移してほしい」と呼びかけた。
 これに対し今津は深々と一礼し、「奇跡が起きました」と感極まった表情を浮かべながらも、「当選が目的ではありません」。選挙戦で訴えた公約を、スピード感を持って市民と共に進める決意を新たに、「これからが、本当の戦い」と気を引き締めた。公明党の寺島信寿道議は「公明党以外の選挙でこんなに力を入れたのは初めて。千載一遇のチャンスをものにした本当に嬉しい大勝利。新しい旭川の夜明けが到来しました」と熱く語った。
 投票が午後8時で締め切られた後、程なくして「今津当確」のニュースが笠木選挙事務所(1条通7丁目)内に流れると、居合わせた支持者50人ほどが呆気にとられ、沈痛な空気に包まれた。そして9時35分ごろに、落選が決まった笠木本人が登場。表情に悔しさをにじませながらも毅然とした姿勢を崩さなかった。
 中村彰利選対本部長は冒頭、「笠木さんに一票を投じていただいた方々に残念な結果を報告しなければならなくなったことをお詫びします」と深々と頭を下げ、こう結んだ。「結果は真摯に受け止め、50日間、多くの力強い支持をいただいたことに、お礼を申し上げます」。
 来たる衆院選に立候補を表明、笠木を後継指名した西川将人前市長は、「このような結果になったことを申し訳なく思っています」と言葉に覇気のない声で語った。
 これらを受け、笠木は開口一番、「お晩でございます」と支持者に呼びかけた。その上で「自分の力及ばず、こうした結果となったこと、申し訳なく思っています。ありがとうございました」。その後の記者会見では政策を争うのではなく、極端な「継続か変革か」という選択選挙になってしまったことを憂う様子だった。

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この記事は月刊北海道経済2021年11月号に掲載されています。