ダイイチ、ヨーカ堂提携でどう変わるスーパー勢力図

 道内中堅食品スーパーのダイイチ(帯広)と総合スーパー・イトーヨーカドーを展開するイトーヨーカ堂(東京)が資本・業務提携した。低価格競争がどこよりも熾烈な旭川で苦戦を強いられていた両者のタッグでスーパー勢力図は塗りかわるのか。撤退、転出のうわさが絶えないイトーヨーカドー旭川店はどうなるのか、気になるところ。

驚きだが不思議ではない
「十勝を地盤とする食品スーパー中堅のダイイチが、イトーヨーカ堂と資本・業務提携する。道内最大手のアークスを軸に大手の市場寡占化が進むなか、全国大手との連携で生き残りを図る」─7月24日の第一報は一般市民にとって初耳、驚きの情報だったが、スーパー業界では、ダイイチを核にどんな組み合わせの提携が実現しても不思議ではない、想定内の出来事だったようだ。

というのは、1年ほど前、芦別に本社を置き道央圏で店舗展開するフードD(㈱豊月が運営)と札幌圏中心の北雄ラッキー、それにダイイチの3社が提携する、合併へ向けた話し合いが進んでいるとの情報がスーパー業界に流れた。実際、3社の間で前向きな検討がなされたようである。しかし、それぞれが描くビジョンが合わずに〝破談〟となった。するとその直後、今度はもっと大きな提携話、ダイイチが大手と話し合いに入ったといわれていたのである。その相手はイトーヨーカ堂だった。
1958年に㈱帯広フードセンターとして創業したダイイチは、㈱第一スーパーを経て01年に現社名となっている。帯広市やその近郊を主に旭川市、札幌市などに出店。2000年にジャスダック店頭公開、09年㈱オーケーを連結小会社化し、11年には同じ帯広のスーパーいちまると資本・業務提携をしている。

(続きは月刊北海道経済9月号でお読みください)

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