旭川市の直営で行われてきた児童センターの運営が、新年度から指定管理者に替わる。その管理者がこのほど決定したが、職員1人当たり5万円の出資が必要で、さらに給与の2ヵ月分以上の増資を掲げる業者であることが分かり、継続勤務を希望する職員の間に不安が広がっている。「本当にこの業者でいいのか」と、市役所や議会内から疑問の声も上がっている。
利用者増加地域交流も
児童センターは児童福祉法に規定される「地域において児童に健全な遊びを与えて、その健康を増進し、または情操を豊かにすることを目的として設置される屋内型児童厚生施設」の一つと定められている。
規模が比較的小さなものは児童館として運営されているが、旭川市内には1つの児童館と6つの児童センターがある。 北星児童館のほか、東光、北門、春光、永山、神居、神楽の6つの児童センターで、合計で7施設。このうち北星児童館については、設置されたのが昭和27年で老朽化も著しいことから、今年3月末で閉館されることになっている。
一方、児童センターは、鉄筋コンクリート造りで、昭和58年以降に設置された比較的に新しい施設。東光については、東部住民センターに、永山には永山市民交流センターに、神居は市営住宅の敷地内に、神楽は神楽市民交流センターにと、いずれも既存施設に併設されており、地域住民と交流する機会も多い。
利用の対象となるのは18歳までの児童生徒で、子育て家庭に対する育児支援を中心に、さまざまな活動を行っている。開館日は月曜から土曜日で、日曜・祝祭日は閉館。利用時間は午前9時から午後5時まで。就学前の乳幼児は保護者同伴で同センターを訪れ、育児に関する相談のほか、絵本の読み聞かせなどで職員らと交流を深めている。
また、小中学生はドッジボールやバドミントンなどのスポーツ、おもちゃ作りや工作などの造形教室、一輪車やなわとび、けん玉など遊びを通した記録会活動も実施。子供たちが自由に来館し、好きな時に、好きなことをして遊べる環境も整えられている。ほかにも地域や学校と連携して児童館まつりやクリスマス会などの行事も開催している。
最近の児童館・児童センターの利用状況を見ると、7施設合計で平成23年度は約9万6千人だったが、25年には9万9千人に増加し、26年には11万5千人へとアップ。利用者数は増加傾向をたどっている。
この続きは月刊北海道経済2015年4月号でお読みください。