2020年– date –
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主な記事
田舎の店の生命線・松屋食品の奮闘
かつて日本の流通・物流に欠かせない一環だった問屋。流通の激変で地方の小規模な問屋は急減したが、松屋食品㈱(旭川市3条通11丁目、鈴木英之社長)は、道内各地の「田舎町」に散らばる小さな小売店に少しずつ商品を販売するビジネスで生き残った。スーパーのない町、コンビニに行けない人の買物を支える「ライフライン」だ。 早くから新顧客開拓 オホーツク海に面した町にある小さな店に、不定期でワゴン車がやって来る。旭川から運転してきた男性らが車から下ろして店内に運んだのはインスタントラーメン、飲料、缶詰などの商品だが、数量はそれほど多くない。いま、このような店が新たに仕入れ先を探すのは不可能に近い。 かつては問屋が並んでいた旭川市3条通11丁目の3・4仲通... -
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2020年11月号の主な記事
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主な記事
官製談合証言は〝昔話〟か?
官製談合──いまから15年ほど前に社会を騒がせた問題だ。公共事業について他ならぬ発注者からの働きかけで、入札に参加する民間業者同士で入札価格をすり合わせ、特定の業者が落札するように仕向ける行為はもちろん違法なのだが、以前は当たり前のように水面下で行われていた。公取や警察による相次ぐ摘発でそれが社会問題となり、政府や地方自治体が競争原理を導入するための制度改革に乗り出した。しかし具体的にどのような手法で官製談合が行われていたのか、外部からうかがい知ることは難しい。ある人物が本誌の取材に対して、かつての官製談合の「最前線」を生々しく証言した。 「辞退の謝礼」封筒に A氏が上川管内の建設会社に勤めていたのは今から二十数年前のこと。ある日、そ... -
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「コロナ疑い」に苦悩する救急病院
旭川市内では新型コロナウイルスの感染者が散発的に報告はされているものの、医療関係者の必死の努力や、一般市民の感染防止策への協力の結果、急増には至っていない。しかし足元では医療関係者の負担が蓄積。感染リスクをゼロにするのは不可能で、「私たちの病院で起きたらどうなるのか」と心配を募らせている医師も少なくない。医療システムを守るには、コロナのリスクを意識しつつ救急医療にあたる医師や看護師への支援や、情報公開のあり方の再考が必要だ。 厳重な防護で感染を防止 市内のある二次救急病院に、患者が運び込まれた。患者は高齢者で発熱しており、意識は朦朧、栄養状態・衛生状態ともに悪く、自力では動けない状態で、明らかに入院が必要だ。高齢者の発熱は救急... -
主な記事
コロナ軽症者「隔離施設」を準備
道が主体となり、新型コロナウイルス感染者の中で軽症者を隔離する施設(ホテルなど宿泊施設を賃借)の設置の準備が道内全域で進んでいる。上川管内でも、旭川市内のホテル数軒が道の要請を受け入れ準備を進めている。今のところ上川管内では急を要する事態になってはいないが、札幌市のようにすでに隔離施設の利用者が出ているところもあり、クラスター(集団感染)などで一気に感染者が増加する事態に備えている。 上川管内の感染者、幸い少ないが… 道は本庁に新型コロナウイルス感染者対策本部指揮室を設け、感染者の中でも軽症者を隔離する施設の開設を目的とした宿泊療養斑を組み、道内全域でホテルなどの宿泊施設へ協力を求めている。 旭川市を含む上川管内では、9月2日現在、... -
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2020年10月号の主な記事
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主な記事
名寄市街地近代化 補助金審査に甘さ?
名寄市の「中心市街地近代化事業」は、商業地域内で行う店舗や事務所の新築・増改築の工事費を市が補助するというものだが、事業者が市役所に申請する書類等の審査体制が不十分なため、補助金の不正受給が横行する可能性が出てきている。市は「審査は適正に行っている」と強調するが、市民の間からは「このままでは公序良俗に反する、ただの税金のばらまきに終わってしまう」と危惧する声も上がっている。 工事費8割補助 上限600万円 名寄市では従来から市内の中小企業者を対象に様々な支援事業を行っている。今年に入ってからはコロナ対策の一環として一部、補助基準の特例措置を設け、期限付き(今年4月~来年3月)で支援の中身を充実させたものもいくつかあり、その中の一つに「中... -
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近文清掃工場建替 電力転売難航で練り直し
旭川市から排出される「燃やせるごみ」の焼却を一手に引き受けている近文清掃工場(近文町13丁目)。1996(平成8)年に完成・稼働したこの施設の煙突は高さ801メートル。それほど高い建築物がない市内では一種のランドマークともなっている。順調に進めば2022年にも着工する予定だったこの工場の建て替え計画について、大幅な見直しが必要となっている。主要な問題は3つ。現在の工場が老朽化で使えなくなるまでに、新工場を完成させるのは可能なのか─。 廃プラ焼却のはずが 近文清掃工場は稼働から20年が経過するのに対応して2012年に「長寿命化計画」を策定し、13~16年に基幹的設備改良工事を実施して施設を10年間延命。2026年度までの使用が可能になった。 しかし、どんな設備もい... -
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日本最北のCG制作会社 スタジオBACU
時代の最先端を進むIT産業で、旭川市内の企業が東京の企業と競争するのは難しいと思われがち。実際には、誰でも知っている人気アニメ映画の一部が、市内のスタジオに並ぶパソコンから生み出されている。Studio BACUを訪ねて、CG映像制作の最新事情を探った。 人気アニメ映画 6作連続で参加 「旭川ではどんなものが作られているの?」─社会科の宿題に取り組む子や孫から質問されれば、数十年前に小学校で受けた授業を思い出しながら、コメや野菜などの農作物、酒、肉、紙パルプ、家具といった品目を教えるはずだが、いまの子どもたちが飛びつく情報がある。「劇場版『名探偵コナン』最新作の映像のかなりの部分が、この旭川で作られている」 シリーズ第24弾となる『名探偵コナン 緋... -
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2020年9月号の主な記事