自民党候補に急浮上した今津衆議長男とフリーアナ

 半年後に迫った旭川市長選自民党候補として、今津寛代議士の長男・寛史、また旭川に縁が深い元HBCアナウンサーの佐藤則幸が急浮上している。先に行われた自民党候補者選考アンケートで最多得票だった東国幹道議、前回市長選に出馬した佐々木通彦といった顔ぶれから絞り込まれていくものと見られる。日銀旭川事務所長の臼井正樹が大穴。 (文中敬称略)

「候補を選ぶ立場」
西川将人市長の任期は今年11月16日まで。その前に市長選を行わなければならない。投票日が日曜日だということを考えれば、11月2日か9日ということになる。4年前は11月7日が投開票日。今回は第2日曜の9日が最有力と思われる。つまり選挙まではすでに半年を切った計算になり、市政奪還を目指す自民党にとって候補者確定は急務だ。
そうした状況で、市長候補として急浮上しているのが今津寛代議士の長男・寛史(40)だ。
今津事務所で政策秘書を務め、国政には精通しており、旭川市政の現状についても理解しているといわれ、自民党関係者から期待する声は多い。自民党が行った候補選考アンケートでも、10票を集めている。
東と比べるとそれほど高い得票数ではないが、「東京の国会事務所にいるため旭川の自民党関係者にあまり知られていないだけ。法政大学では応援団長も務めていてバイタリティーもある。現職の西川市長に対抗するには、最適の候補」(自民党関係者)。
自民党関係者以外で市長選候補として名前がささやかれているのが、日銀旭川事務所長の臼井正樹(53)。アンケートでは2票を獲得している。「今津衆議と加藤道議が臼井氏を担ぎ出そうとしている」との情報も飛び交ったが、具体的な動きはまったくない。それでも待望論が出てくる背景には、これまでとは全く違う視点から旭川のまちづくりを考える臼井に、新しい市政運営を期待する声が、経済人の中から出ているためだ。「臼井が出馬するなら、選挙資金は私たちが工面する」との声も一部経済人から上がっている。
自民党関係者以外でもう一人、市長選候補が浮上している。元HBCアナウンサーの佐藤則幸だ。人気アナの佐藤は、実は旭川とは縁が深い。父親は旭川市内の醤油製造会社に勤務したことがあり、佐藤も近くの市立青雲小学校に数年間在籍していた。旭川商工会議所で総務部長も務めていた武田馨とは、母親同士が姉妹で、いとこの関係にある。西神楽地区にも親戚、知己が少なくない。
佐藤は、1994年に北海道初のフリーキャスターとなり、テレビラジオ番組の制作会社を設立。2012年3月まで、UHBで人気番組だった「のりゆきDE北海道」のメインキャストを務め現在はHBCラジオで「土曜は朝からのりゆきです!」で、社会派キャスター、ジャーナリストとして活躍中。主婦層を中心に旭川でもファンは多い。
その佐藤が6月12日に旭川グランドホテルで開かれる道議会議長・加藤礼一の政経フォーラムに、講師として招かれている。演題は「北海道を豊かにし、住む人がおもしろく生きるプランを考える」だ。2012年10月に、テレビラジオの制作会社とは別に、北海道を豊かにする提言の研究と発表をする北海道独立研究会を設立し、創造的な活動も展開している。

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この続きは月刊北海道経済2014年6月号でお読みください)
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