昨秋、19年ぶりに国体出場を果たした旭川工業高校ボクシング部。快進撃は続き、今年6月に札幌で行われた「インターハイ北海道予選」で1位から3位までに輝き、15年ぶりの本戦出場切符を手にした。かつて北北海道を代表する強豪として名を馳せ、再び復活を果たした強さの理由を探った。
北北海道の強豪
旭川工業ボクシング部は北北海道の高校で唯一のボクシング部だ。団体戦で上位に食い込む強豪校として知られ、全道大会では2階級で優勝者を輩出したり、OBの中からプロボクサーが誕生するなど黄金期を築いたが、2005年に南北ブロックが統一されてからは札幌や室蘭の強豪校との闘いに苦しみ、全国大会への出場から遠のく低迷期が10年続いた。
転機が訪れたのが昨秋。当時、電子機械科2年生だった山川宗一郎君が国体北海道予選で優勝し、実に19年ぶりに国体に出場。また、今年3月に行われた「全国選抜選手権」にも山川君が北海道代表として全国大会に出場し、各地から集まる精鋭と闘った。
今年も快進撃は続いている。6月7日から10日にかけて札幌で行われたインターハイ北海道予選では3年生になった山川君がライトウェルター級で優勝。さらにバンタム級で3年生の斉藤竜也君が準優勝、2年生の相木絢斗君が3位となり、階級は異なるものの個人戦で1位から3位に輝いた。このトーナメント戦の結果により、団体戦では1位の札幌工業高、2位の北海学園札幌高という全国大会常連校に続いて3位につき、「強豪復活」を印象づけた。
優勝した山川君は7月に広島で行われるインターハイへの出場を決めたが、同校では15年ぶりという快挙だ。練習にも一層の熱が入り、「目標は入賞。一つひとつの試合を勝ち進んでいきたい」と意気込みを話す。
この続きは月刊北海道経済2016年08月号でお読みください。