道北アークス総合物流センター来年3月稼動

 道内最大手の食品スーパーのアークスグループで、旭川を中心とする㈱道北アークス(流通団地1条1丁目、六車亮社長)は、㈱キョクイチ(流通団地1条2丁目、角谷靖社長)が建設する新社屋の一部を利用した総合物流センターを来年3月に稼動する予定。最新の設備を導入し、青果を除く全温度帯を一手に集め、北は美深町、南は奈井江町まで全37店舗に定時配送するなど効率化を図る。一方、同社は3月25日、旭川地裁に民事再生の申請をした市内大手の弁当・総菜メーカー、㈱まさるや(永山7条1丁目、高澤勝社長)を支援することになった。

合併により規模拡大
2012年7月、㈱ふじを存続会社として㈱道北ラルズを吸収合併して誕生した㈱道北アークス。1989年4月には合併前のふじが、当時では珍しい食品中心のパワーセンター「ウェスタン川端」をオープンさせ、93年には永山地区の環状線沿いに誕生した複合商業施設「パワーズ」の中心的施設として「ウェスタンパワーズ」をオープンした。巨大な売場に充実した品揃え、一部に対面販売を取り入れ、エブリデイロープライスで圧倒的な集客力を誇るこの店は、全国的にも珍しい店舗と評判になり、道内外から多くの同業者が視察に訪れた。
08年8月には、ウェスタン業態3店目となる「ウェスタン北彩都」を市内南6条通にオープンさせ、他の2つのウェスタンを合わせた年間売上高は120億円を超える規模にまで発展した。
そうした中、道北アークス本社(旧ふじ本社)内にある水産および食肉商品を加工するプロセスセンター(PC)が、ふじと道北ラルズの合併による店舗増のため手狭になり、83年に建設されたPCが老朽化していることも重なり、同社では新たな物流センター建設を検討することになった。
タイミング良く、道北アークスの取引先のひとつで、同社の本社と近いキョクイチが新社屋を建設することになり、新社屋をより効率的に活用したいキョクイチと道北アークスの思惑が一致したことで、青果を除く全温度帯を1ヵ所で扱う総合物流センターを併設することとなった。DaMc(Dohoku arcs Mother Center、通称ダマック)と呼ばれる同センターは、総工費40億円で、建て主のキョクイチが道北アークスへ賃借する形で運営される。15年3月の稼動を目指す。

この続きは月刊北海道経済5月号でご覧ください。

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