2014年– date –
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大接戦制して議席奪還した佐々木隆博
佐々木隆博にとっては、これ以上は望めないほど絶好のタイミングだった。全国的に民主が苦戦するなか、前月の旭川市長選で勝利したばかりの西川将人市長から応援を受け、当初劣勢と見られていた衆院選でも2847票差で勝利し、2年ぶりに国会の議席を奪還した。 西川が全面支援 2012年冬の記録的な惨敗から約2年。民主党の党勢はまだ回復していない。西川も「民主党」の3文字がブレーキになると懸念したのか、自らの選挙では民主色を薄めた。このため解散が伝えられたころ、佐々木陣営内では「情勢は厳しいので応援してもらいたいが、市長には市長の事情があるし…」と懸念する声も。西川後援会の杉山正幸会長も「我々は市民党ですから」と、応援に慎重な姿勢を示していた。 ... -
2014 衆院選 佐々木が今津に競り勝つ
民主・佐々木隆博(65)、自民・今津寛(68)の大接戦が予想されていた衆院選道6区は、元職の佐々木が2847票差の僅差で制した。敗れた今津は惜敗率で比例復活当選したが、地元旭川市内でも186票差で佐々木の後塵を拝した。共産の荻生和敏(65)は自身の最高得票を獲得し、比例代表の議席獲得にも貢献した。 3陣営様々 開票日の表情 佐々木は地元の士別で今津の2倍近い票を集めたが、旭川の今津は微差とはいえ佐々木に遅れを取った。この違いが今回の6区の選挙を象徴している。佐々木を勝たせようという士別市民の地元意識が、今津を勝たせようという旭川市民の地元意識を上回っていた。6区の選挙の勝因・敗因はここに凝縮している。 12月14日投開票日の夜8時、開票番組が... -
この先どうする東国幹 「今津後継」に浮上?
旭川市長選で無念の敗北を喫した前道議の東国幹氏。当面は選挙に協力してもらった今津寛氏や加藤礼一氏、さらに保守系市議の次期市議選の応援に回るほか、支持者らへの〝おわび行脚〟に専念する考えだ。その一方で、今回はからずも衆院選の比例名簿に登載されたことから、周辺からは「衆院選立起の実績ができたことで、今津後継の筆頭になる」との説が浮上してきている。 東には予想外だった名簿記載 11月9日夜、市長選敗北を覚悟した東は、選対事務所で「すべての敗因は私の不徳の致すところ」などと敗戦の弁を語り、立起表明から84日間、ともに汗を流した支持者らの労をねぎらった。やがて支持者の姿がなくなり、閑散とした事務所で激闘の余韻にひたっていた東だったが、翌日から... -
旭川市「道議選」、一転、混戦の様相
安住太伸が今年4月の旭川市道議選(道議選旭川選挙区)への出馬を正式に表明した。すでに現職5人が出馬表明しており、安住も含めると立候補者数は定員6と同数となるが、新たな候補が名乗りを上げるのは確実な情勢となっている。安田佳正(市議)、谷口大朗(元市議)、笠木かおる(市議)らの動静が注目される。(文中、敬称略) 市長選出馬で道議公認下りた東 昨年4月の段階では、自民党の加藤礼一と東国幹、民主党の木村峰行と三井あき子、公明党の吉井透、そして共産党の真下紀子の現職6人はすべて出馬し、他に立候補する者はおらず、選挙関係者の間では「無投票の可能性大」との見方が強かった。 4年前の道議選で、みんなの党から出馬した菅原範明が政治活動と縁を切るこ... -
2015年1月号の主な記事
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訪問診療報酬改定で医療機関に大打撃
今年4月に行われた診療報酬改定で、訪問診療報酬が前年比で75%の減算となった。旭川でも、患者数の減少に対応して訪問診療の比重を高めていた医療機関が打撃を受けている。一部の医療機関は、訪問診療の「ドル箱」とも言われる老人施設へバックマージンまで支払って診療先を確保していたが、大幅減算で先行きの見えないところも出てきた。 老人施設はドル箱 厚生労働省が高齢者の医療費増加に歯止めをかけるため打ち出した今年度の診療報酬改定が、波紋を広げている。改定の中で特に医療機関が頭を抱えるのは、在宅患者の訪問診療。同一建物居住者への在宅患者訪問診療報酬が引き下げられ、前年の診療報酬と比べて75%もの減算となった。 「同一建物」とは、マンションや施設な... -
市のばら撒き補正に反発 18件落札なし
10月7日、旭川市総務部が告示した47件の土木工事入札に対し、18件(中止5件含む)が落札なしという異常事態になった。市長選を前にした9月、西川将人市長がばら撒き補正予算を組んだために大量発注となったが、土木業者の間では業界の現状をわかっていない市への不満を、態度で示した格好になった。 大量発注のしわ寄せ 10月7日、市総務部が実施した47件の土木工事入札に対し、落札されたのは29件。応札すらなく中止になったのが5件、不調に終わったのが13件で、合計18件が落札なしに終わった。落札率は61・7%だ。 市契約課では「毎週火曜日に入札を行っているが、今年度は月平均で2、3回不調に終わったことはあったものの、これだけの数が落札なしというのは、最近では... -
介護保険3億円以上余分な給付 地団駄踏む旭川市
高齢化が進む中で増え続ける有料老人ホーム。老人福祉の根幹に関わる施設だけに、設置の際には当然、行政機関への届け出が必要なはず。しかし現実はなぜか〝未届け〟が〝届け出〟を上回っている。旭川市内ではこの状況がことさら顕著。そのため市は介護保険の※住所地特例を適用できず、年間3億円以上(本誌推定)も余分に給付するという状況が生まれ、市民が納める介護保険料の上昇にもつながっている。 グループハウスの名のもとに未届け 有料老人ホームは、老人福祉法第29条に規定された高齢者向けの生活施設で、介護付き、住宅型、健康型に分類される。現在最も多いのが住宅型で、旭川市内でも大半が住宅型の有料老人ホーム。 住宅型でも、入浴や排せつ、食事の世話など日常... -
西川将人終わってみれば余裕の3選
任期満了に伴う旭川市長選(11月2日告示、9日投開票)は32年ぶりの一騎打ちとなり、無所属で現職の西川将人(46)=民主党推薦=が7万9355票を獲得し、無所属新人で前道議の東国幹(46)=自民党・新党大地推薦、公明党支持=を1万3417票差で破り、3選を果たした。東陣営は公明党からの支持、安住太伸からの協力も得て、石破茂地方創生担当相など多くの有名政治家にも協力を仰いだが、現職・西川の厚い壁に跳ね返された(敬称略)。 明暗分かれた両陣営 開票日の11月9日。西川選対事務所で午後9時半頃に「西川当確」のテロップがテレビの画面に映しだされると、ほんの一瞬、沈黙が選対内を支配したが、次の瞬間、詰めかけた支持者から歓声と拍手が沸き起こった。それから1... -
2014年12月号の主な内容