2014 衆院選 佐々木が今津に競り勝つ

民主・佐々木隆博(65)、自民・今津寛(68)の大接戦が予想されていた衆院選道6区は、元職の佐々木が2847票差の僅差で制した。敗れた今津は惜敗率で比例復活当選したが、地元旭川市内でも186票差で佐々木の後塵を拝した。共産の荻生和敏(65)は自身の最高得票を獲得し、比例代表の議席獲得にも貢献した。

3陣営様々 開票日の表情

衆院選_総括01佐々木は地元の士別で今津の2倍近い票を集めたが、旭川の今津は微差とはいえ佐々木に遅れを取った。この違いが今回の6区の選挙を象徴している。佐々木を勝たせようという士別市民の地元意識が、今津を勝たせようという旭川市民の地元意識を上回っていた。6区の選挙の勝因・敗因はここに凝縮している。

12月14日投開票日の夜8時、開票番組が始まると同時に「自公3分の2に迫る勢い」といった情報が流れたが、佐々木選対本部に集まった支持者らの表情は自信に満ちて明るかった。選挙戦での手ごたえから、小選挙区で今津に勝てる、負けても僅差で比例復活が望めるという楽観的な空気が広がっていたためだ。
その思惑通り、民放が次々と佐々木の勝利を伝え、NHKが「佐々木当確」を伝えるテロップが表示されたのは深夜0時23分。直後に「佐々木」コールに迎えられて佐々木隆博が現れた。
「北海道6区には民主主義が生きていました。締め付けや圧力を市民の力で押し返すことができました」。選挙戦を力強く支えた西川将人旭川市長ともがっちり握手を交わした。市長選で圧勝した西川の勢いを、そのまま引き継いだ佐々木の勝利だった。
今津選対本部では午後11時30分ごろ、HTBテレビで佐々木の「当選確実」を伝えるテロップが流れたことを知ると一瞬凍りつき、深い落胆の声が広がった。しかし「NHKが出した当確ではない。望みは最後まで捨てない」と、わずかに残された可能性に希望を託したが、日付が変わった午前0時20分ごろ、そのNHKの画面に佐々木の当確が報じられると選対内にはため息が洩れた。

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この続きは月刊北海道経済2015年1月号でお読みください。
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